2002/12/21
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ロクサンのザクシーズ初代モデルのメンテナンスの現場に立ち合わせて頂いた。 ロクサンの現輸入代理店ハイファイ・ルネッサンス 徳野社長自らの手による貴重なメンテナンスである。 メンテナンスのきっかけはターンテーブルが天板に接触して回転不良を起こす点だった。この原因は経年により天板のスリット奥の部分がTTの重みで沈んでしまった事にある。 最初にターンテーブルを取り外す。 底にある3本のネジを外すと周りの側板が取り外せる。 初代ザクシーズはこの側板を外した方が音がいいという話を耳にする。 |
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側板を取り外した状態。 TTを逆さにセッティングしてベルトのたわみ具合、滑り具合などを目視でチェックする。 今回45回転にするとベルトが外れてしまう事もメンテナンス依頼事項だった。 |
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底板側からのネジを外すと2分割の天板部分が取り外せる。 天板は高密度パーチクル・ボード。 2枚の板はゴム系のブッシュ(ショックアブソーバー)で支えられている。 初代ザクシーズは2枚の板の間にフォノイコがセットされている。 A級動作の小型フォノイコである。アームと至近距離にセットされているのでS/N比の向上に一役買っている。 |
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三点支持のブッシュを回しながら高さを調整して底板の水平を取る。 |
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小型のACモーター。 このモーターのセッティングが凝っている。TTの回転スタート時のショックを逃がす為、モーター自体がスプリングによってテンションが掛けられている。モーターにさわるとフラフラ揺れる。 |
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TTのシャフト軸受けのメンテナンス。 綿棒に少量の無水アルコールを染み込ませ、慎重に何度も挿し込み内部の古いオイルを取り除く。綿棒の綿がひっかっかって残らないように細心の注意が必要だ。 軸受けの底に極小のボールベアリングが挿入されている。 |
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TTの軸受けの水平は板の裏側の3本のビスで調整する。 |
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軸受けのビス受け3本のうち2本だけがザグリ加工してある。1本を固定したあと残り2本のビスを微妙に回しながら水平を出していく。 |
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更にTTを乗せて天板とのクリアランスや水平度をチェックする。 |
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これが今回のTTの水平出しの秘密兵器。 ピンボケで見難いが、軸受けと留め金間に丸いワッシャーが挿入されている。これをかます事により、TT全体を持ち上げ天板との接触を回避させる。 |
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ターンテーブルを特殊研磨剤で磨く。 ザクシーズに使われているTTはアルミ製。 大小二つのアルミの円柱から削り出された円盤をはめ込んで作られている。一見一枚のターンテーブルに見えるが、二つの円盤を合体させる事によりそれぞれの共振音を打ち消し、鳴き無くしている。 TTを叩いても音が出ない秘密はそんなところにある。 |
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軸受けに特殊オイルを3滴入れ、静かにシャフトを挿入する。 ミクロン単位で整合されているため、シャフトが完全に落ち込むまでに時間がかかる。一説によると半日以上もかかるそうだ。 |
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軸受けにシャフトを挿入してから2時間余り。まだ完全に沈み込んではいない。恐るべき精度だ。 |
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モーターの交換。 モーターから出ている3本のニクロム線は髪の毛よりも細い。モーターにかかる負荷を極限まで減らしている。 |
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新品に交換されたモーター。 取り付けが終わった様子。 左手奥にスプリングが見える。このスプリングによりモーターの回転当初にかかるベルトからのテンションを逃がしている。 |
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モーターはベルギー製フィリップス。 |
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天板の水平度を水準器を使って確認している。 |
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同じくモーターの水平も水準器を用いて確認、調整する。 |
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全てのメンテナンスが終わり最終チェックをしている徳野社長。 |
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ベルトの適度なすべりを保つ為に用いられた小物。 ジョンソンから出ている家具の艶出しスプレー プレッジョン。これは隠れた裏技。 |
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アームはロクサン最高級品のアーティマーズ。 |
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調整完了後のロクサン ザクシーズ いい音の為に側板は外したまま使うことになった。 メンテナンス作業開始後なんと5時間が経過していた。 完璧なメンテナンスだった。ここまでしないとザクシーズから美音は出ないのかと思うと、恐れべきプレーヤーだ。 |