-番外編-

電源工事 専用ケーブルの引き直し


6月の自宅OFF会で御田さん inaiinaibaさんから電源周りの整備について話を伺った。
inaiinaibaさんは自らオーディオ専用電源ケーブルをブレーカーから引き直し
オーディオ機器に直結したことにより、音の鮮度が上がったと仰る。
何も高価なケーブルでなくても、例えばVVFケーブルでも専用線を引くことにより、
外来ノイズを遮断しS/N比の向上に繋がるとのこと。
これは昨年来よりアイガーさんにも聞かされていた。

実は昔、これをやったことがある。
アクロテックの6N電源ケーブルが発売された直後、
分電盤の大元のブレーカーから子ブレーカーを追加し、
オーディオ専用ケーブルを引き直した。
当時はリビングオーディオだったので、
壁コンからパソコンやら電子レンジ、冷蔵庫に洗濯機とあらゆる家電製品が繋がっていた。
よって専用線の効果の高さに満足していた。


今は賃貸マンション、しかもそれほど長くここにいるつもりもなく、専用線の引き直しは諦めていた。
しかしたとえ短い期間とはいえ、ここにいる間はベストの環境で音楽を楽しみたい、
そんな思いが日増しに強くなり、2次側全ての電源環境を整備しておきたくなった。

当たり前のことだがオーディオ機器は全て電気の供給で作動する。
さすがに東京電力管轄の部分は手を付けられないが、分電盤以降は自己責任で何とでもなる。
上流も上流、電源ケーブルにメスを入れることにより下流に繋がる全てが影響を受ける。
10のものは10以上にならないが、下手をすれば簡単に5にも1にもなってしまう。

どんなに高価なスピーカーやアンプを導入しても、
磨耗したカートリッジ針でレコードを聴いてもクオリティは上がらない(ん?! ちょっと話がずれてますね)。 
まあ入り口が最重要ってことです。
出口のスピーカーは好みの問題。
いきなり飛躍するが、ノイズの混入した汚れた電流では全体のノイズフロアーは下がらない。
私の持論オーディオは上流から攻めるべし。
で、欲を言えば単相200Vをトランスでステップダウンして供給したいのだが、
仮住まいの隠れ家ではそこまで手を出せない。


せめてブレーカーから 振動に強く、インピーダンスが低く、
外来ノイズの影響を受けにくい専用ケーブルを引き込んで綺麗な電流を機器たちに供給したい。
しかもデジタル系とアナログ系を分離して。

6月下旬にエレキングさんに電源ケーブル引き直し工事をお願いした。
物事には全て段取りがある。音質改善計画の一環として電源工事も、
と思っていた私はつい焦っていきなりVVFのノンクライオケーブルで工事をお願いしてしまった。

エレキングさんから「せいては事を仕損じますよ。
まずはお宅の音を聴かせて頂き、
更にどんなケーブルが自分の好みに合うか確認してからにしましょう」
とやんわりとアドバイスを頂いた。
全くその通りです。
ケーブルの種類によって音も違うし、
第一我が家の環境でケーブル交換が果たして効果があるかどうかもわからない。
ましてケーブルにクライオ処理を施すには月2回の指定日にしかできない。
タイミングが悪いと半月以上かかってしまうとのこと。


そこで、ケーブル試聴会と相成った。
エレキングさんが親指よりも太いケーブルを4本ほど台車に積んで持ち込まれた。


はじめに我が家の現状の音を聴いて頂く。
壁コンからアキュのクリーン電源を通して各機器に電流を供給している。
試聴はCDで人の声 ダイアナ・クラール アナログでピアノ ウイントン・ケリー。
エレキングさんの感想は一言で言うと 「ずいぶんと色っぽい低音ですね。」

 
  

結線を終え、いよいよケーブルの試聴 事情があってパワーアンプをテスターに選んだ。
始めはCV-Sのノーマルケーブル。
分電盤にケーブルを繋ぎ簡易電源ボックスからi-1とi-3に供給する。
一聴して違いが出た。二人の意見は見事に一致した。
「低域の締まりがよくなり、全体に音の密度・輪郭が上がった感じですね。」

大げさかもしれないが、CDでもアナログでも骨太のゴリっとした明確な音になった。
これはJAZZを聴くにはとてもいい。エネルギー感が向上した力強い音である。


続いてCV-Sのクライオ処理済みケーブル。
うぬ〜 上も下も品よく伸びて実にハイファイ調のきめ細かい音である。S/N比が上がったように聴こえる。
繊細感も向上している。全くの私見だが、これは音場感重視の人には向いている。
特にクラシック中心に聴かれる人にはお薦めかもしれない。


パワーアンプ単体での試聴止めて、今度は全体のシステムを聴き比べることにした。
システムも一新して小型スピーカーとSACD機、プリ&パワーはゴールドムンドのSRシリーズ。
違いが今まで以上によく出てきた。



ここでテスターとして、オーディオ暦若葉マークつい最近JAZZに目覚めたというファンチュラちゃんにご登場願います。
私のようにオーディオにどっぷり浸かって、
周波数特性がどったらこったら、音場感が云々かんぬんと、
ついこ難しいオーディオ的な聴き方をしてしまうよりも、真実があるかも知れません。
いや、なんの予断もなく純粋に聴けるので、ファンチュラちゃんの瑞々しい感性こそ貴重かも知れない。


 試聴ソフトはSACD盤「サイド バイ サイドU」

 

始めに壁コン直結の我が家の通常のセッティングで聴いてもらう。
現状は壁コンから各機器へ直ではなく、
CSEのクリーン電源E-100+ジョブのスイーターを通して電力供給している。
電源機器をひとまとめにしてターゲット・オーディオのラックに載せている。
更に細かく言えばインシュレーターにはカーボン系のコーンで支えている。
これはこれで私的には気に入っている。
透明感のある綺麗な音でSACDの持ち味をよく引き出していると思う。



続いてノーマルCV-Sケーブルで試聴。試聴位置はスイートスポットではなかったが、
それでも音の広がり間が増している。
若干荒っぽさもあるが、左右の音の分離がよりはっきり出ている感じだ。


そしてクライオ処理済みCV-Sケーブル。
ファンチュラちゃん、何の先入観も事前予備知識もない。
クライオといってもチンプンカンプ、その道には暗いよ ナンチャッテ ^-^; 
だからテスターとしては適任である。
分析的な聴き方ではなく、直感だけで判断する新鮮な女性の耳は決して侮れない。


そのファンチュラちゃんから出た言葉
断然こっちの方がいい!!!!!!! 
ピアノのアタック音がガツンと出てきて力強い。高い音も伸びきっていてスーッと消えていく。
細かい音もよく出ていて音の広がり感も自然です。」 

まあオーディオ用語で言えばS/N比が高く情報量の多い音とでも言いましょうか。
私もエレキングさんもそしてO崎のアニキも期せずして同意見。
4人もいれば一人くらい天邪鬼な人もいてもいいと思うが、
今回は同席した皆がクライオCV-Sの音に魅了されてしまった。
SACDとクライオはどうやら相性がいいかもしれない。

とケーブル試聴会はめでたくそれぞれのケーブルの違い、
特徴を引き出して、和気藹々の中でお開きとなりました。
内心我が家で違いを確認できてホッとしている。
そして私の中でどのケーブルを使うかが確定した。


大まかに言えば、パワーアンプ直結ではエネルギー感・パワー感に富んでいるノーマルCV-Sケーブル。
JAZZのリズム感をぐいぐい引き出すガッツのある音が魅力的だ。
荒っぽさがかえって音に躍動感を与える。
若干の偏見と先入観もあるかもしれないが、
ジョージ・タッカーのゴリゴリベースやホレス・パーランのどす黒いピアノは
クライオCV-Sケーブルではちょっと綺麗過ぎて聴こえるかも知れない。

一方、前段のプリアンプ・CDT、D/Aコンバーターには
情報量の多いクライオCV-Sケーブルという構想である。
前段機器で使うことにより、情報を余すことなくパワー段に電送出来ると思う。
音の分離、広がり、静寂感に優れ、いわば蒸留水のように濁りのないクリアーで鮮度の高い情報を
そのままパワーアンプに引渡し、後はパワーアンプ段で色づけしてみたいと思っている。


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