気まぐれ日記   

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2004年 /1月
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1月31日

一昨日から昨日にかけてウイルス添付のメールが大量に届いている。定期的にまるで機関銃のように間断なく。間違いなく組織的な動きだ。ケーブルTV系のブロードバンドでサイトを運営している方、同じ現象が起きていませんか?

プロバイダーで阻止しているとは思っても、気持悪くて暫くOUTLOOKを開く気になれなかった。メールを頂いた方、タイムリーにご返事できずに申し訳ございません。



音楽の嗜好性も人それぞれだが、オーディオへのスタンスもいろいろある。所詮趣味の世界、何はともあれ大いに楽しんで日々充実した時間を過ごせればいいなあと思っている。

ということで、音楽やオーディオ好きの仲間が集まって、自分たちの音楽スペースを創ろうというプロジェクトが徐々に形となってきた。みんな手作り。手弁当で参加し、板を切ったりペンキを塗ったり、機器を持ち寄りセッティングをしたりで、楽しい時間を過ごした。小学校時代の学芸会の小道具作りを思い出していた。

先のことは全く分からない。その過程を楽しめればいい。結果が後からついて来れば、それに越した事はない。



「大人が真面目に遊べる音・空間」をコンセプトに、「音楽室」がいよいよ2月2日から始動する。



こういう事ってあるんですね。不思議な繋がりを感じてしまった。


プロジェクトの代表bakuさん、一通りの準備が終わり、ベストポジションで音に聴き入る。



1月30日

少し乱暴な言い方だが、趣味としての2chピュア・オーディオの将来はないな。かつて趣味の王様といわれた「ハム」がインターネットに取って代わられたように・・・。

音楽を聴く趣味は未来永劫なくなることはないが、再生装置としてのいわゆるオーディオ・プロパーの趣味はますます衰退していくのだろう。ごく一部のコアなマニアの間でのみひっそりと生き続けるではあろうが・・・。

CD屋さんがどんどんDVD屋さんに様変わりしてる。DVDの普及に伴い、映像と一体化された音楽再生は単品オーディオ装置というカテゴリーではなく、パソコンと一体化したり、ディスプレイ装置と融合したシステムコンポの一環として、新しいスタイルの趣味の分野を形作っていくことになると思う。

最近の若い人のピュアオーディオに対する関心の低さを目の当たりにした。若者に興味を抱かせなければ、単品オーディオの、いや趣味としてのオーディオの10年先はない。私も含めて、難聴気味のおじいさんばかりが寄り集まって、飼い犬自慢を繰り広げている姿が目に浮かぶ。

MDプレヤーやiPodに代表されるMP3プレーヤーというお手軽機器で十分音楽を楽しんでいる若者が圧倒的に増えた。音楽を聴く目的は人それぞれで、BGMとして楽しんだり、日々の暮らしの潤いや感情の昂りを得たり、最終的には感動を得る事にあると思う。お手軽プレーヤーでも十分感動は得られる。密閉されたヘッド(イヤ)ホーンの中の世界で涙を流しながら震えている青年を見た。人の感動のレベルに高い低いはない。

何が人の心の琴線に触れるかは、極めて個人的な事情による。ハイエンドオーディオに製品に囲まれていながら、音楽を楽しんでおらず、逆に音に悩んでベータエンドルフィンの分泌すら噴出しない人もいれば、既述の青年もいる。どちらが幸せかは言わずもがな。



既に真夜中にアンプ類の持込は終わっていた。いよいよD-55ESを運び込み、再び私流長岡システムを鳴らす日が来た。何せ重い、ジルコンサンドトと鉛板の詰まっているD-55ESの運搬は半端ではなかった。倅の部屋から汗を流し必死の思いで会社の会議室まで運び込んだ。先日のStudiok'sの山本さんとの会話の中で、再びバックロードホーンを鳴らしきってみようと、意を固めていた。

一連の運搬作業をたまたま20代の若いスタッフニ十数名が見ていた。ところが、誰一人このスピーカーに関心を示す者がいない。ひがんで言っているのではない。バックロードホーンなんて市場ではまず見かけない。奇異なSPである。「ほー」とか「へー」とか「何ですかコレ」「随分形の変ったスピーカーですね」「これってどんな音が出るんですか?」そんな言葉の一つも出てもおかしくない。

ところが、二十数人いても言い寄って来る者は誰一人としていない。別に私は普段から若手スタッフと没コミュニケーションな訳ではない。そりゃ少しはオーディオ熱に犯された変な中年オヤジくらいには写っているかもしれないが。それにしても全く無反応であった。全く無反応ですよ!信じられますか?今時こんなスピーカーに関心を示す若者がいなくなったのだろう。

先に持ち込まれたLo-D HMA-9500MkU AUREX SB−Λ88Uのシステムに対してもそうだった。「どんな音が出るのか聴かせてよ」なんて誰も言わない。単品としてオーディオなど、今の若い人には(少なくても私の事務所に居る若い人には)見向きもされない。間もなく五十代に投入するO関さんくらいのものだ。皆反面教師なのかなア。iPodや短小軽薄なシスコンで十分音楽を楽しんでいる。それはそれでいいことでもある。

驚いたのは、スタッフの1人がTVが写る携帯電話を買ったらしいのだが、D-55ESのすぐそばに7〜8人の黒だかりの人山ができ、「写った 写ってる!」と歓喜の声を発していた。

どうでもいい事かもしれない。しかし、若い人に見向きもされなくなった長大重厚なピュアオーディオの将来は見えてこない。


全ての結線が終わり、逸る気持に任せて音を出してみた。ボリュームの位置はちょうど12時。事務所ビルの3階、しかも下階は全フロアー ヤマハの音楽教室、階下に遠慮は要らない。上階には少し遠慮はあるが・・・。

開放された音とはこういう音のことをいうのだろう。今まで遠慮がちに鳴らしていた音とは別次元の音が出てきた。

D55ESクラスの大型バックロードホーンのロードを有効に効かせるためにはある程度以上の音量が必要だという事を体感した。その音量を出すためにはやはり部屋が広くなくてはいけない。今まで10畳ほどの部屋で3m前後の位置で聴いていたが、この条件ではバックロードホーンの本当の美味しい部分の音は聴けていなかったのだと思う。

今回パネルパーテーションで仕切られた会議室とはいえ、パーテーション自体は遮音性は低い。実質的に80畳ほどの広さがある空間で鳴らしたことになるが、これくらいのエアーボリュームの中で大音量で鳴らしてあげると、D-55ESからは開放感のある実に活き活きとした音がほとばしり出てきた。その音はとても瑞々しく新鮮に聴こえた。D-55ES、広い部屋でガンガン鳴らすスピーカーなのだろう。ようやく持てる能力を開花してあげることができた。

気をよくして大音量で鳴らしていたら、「電話! 電話ですよ 話がきこえません」とO関さんに怒られてしまった。スピーカーの間隔をもっと広くセッティングし直して、日曜日の朝はここに来て思いっきり大音量で鳴らしてやろう。

彼は毎日生音を聴いている。
D-55ESの音の良さ、少しは分かってもらえるかもしれない。
夜はその賢吾のブルース・ライブを聴きに行った。





1月29日

夜、日曜日に運び込んだマッキン&ワディアの嫁ぎ先で、機器のセッティングを行なった。とりあえず音が出るようにケーブル類を繋ぎ、移動に伴うトラブルの有無をチェックする。接続自体は短時間で終わり、無事音は出るようになった。床の対策やらスピーカーのセッティングやら、これから本格的なセッティングを行なう事になる。

 

セッティングの場所はクラブやスナックが入っている、いわゆるソシアルビルの一角なので、防音対策は特に必要はない。暗騒音も全く無く、小音量でも音がよく聴こえる。徐々にボリュームを上げて部屋の特性を確認したが、気になるのは底上げされた床の作りだけで、音の響き等はかなりいける。もともとライブハウスとしても使われていたので、音響的な環境は整っていた。

これから少し時間をかけてJBL4343周りの煮詰めに入ることになる。床の補強の為にサブロク合板を敷き、ウッドブロック等をかませて最低でも10cmは持ち上げてみたい。アッテネーターの調整、ケーブルの選択、更に電源周り、これからやることが沢山あるが、なんだかとてもワクワクしている。ここではマルチ駆動なんてことも有りかな。毎日は通えないのがネックだ。

久しぶりにスケルトンKP1100を回してみた。機械モノは使い続けている方がトラブルが少ない。自宅に置いたままほとんど使われておらず、少しブランクがあったので心配したが、スムーズに回転し音揺れなども無かった。ただアームリフターがオートアップしなかった。ここは要調整。カートリッジはSHURE V15 TYPEVを使う。

マイルスのCOOK'INを聴いてみた。、機器は古めのJBLとマッキンだが、まるで昔よく通ったJAZZ喫茶に居るようで、雰囲気はなかなかいい。



1月28日

「趣味のものは捨てなくて良い!」この本はまだお読みになっていらっしゃらないと思うが、これを地で行っておられる櫻井さんの所へ昨夜又お伺いした。私はようやく重い腰を上げて整理に取り掛かろうとしているのに、こちらは5スピーカー 5アナログプレーヤー マルチアンプでお構いなしにガンガン攻めておられる。

26畳ほどの地下室には所狭しと「捨てなくてよろしい趣味」のグッズが並べてある。美意識は各人各様、しかし男の子の本性は「おもちゃ箱」が大好きなのではないでしょうか。それが出来るスペースがある事は羨ましい限りです。

 

表現能力が無いので今日も又絵日記




オリジナルのアナログ盤の音が熱かった。安西さん風に表現すれば「音の連続性が、演奏者と繋がっている」と思わせる密度の濃さがある。ここには周波数特性が云々かんぬん、サンプリングがどったらこったらを忘れさせる櫻井ワールドがあり、ソニー・スティットが目の前で確かに演奏していた。




1月27日

もともと「引算の美学」なんて大それた計画名がキザったらしかった。yukinyさんのように「美人の本妻一人探しの旅」くらいの柔らかいプロジェクト名にしておけば、もっと気楽に整理できたのかもしれない。「はじめの一歩」を踏み出すと二歩目は割りとすんなり足が出た。調子に乗ると駆け出して行くかもしれない。自分の性格はよく分かっている。

マッキンのシステムに続き私流、長岡システムの整理が決まった。Lo-D HMA-9500MkU AUREX SB−Λ88U DENON DCD-S10V CEC TL5100Z 

もう一度バックロードホーンを鳴らしてみようと思う。但しこの部屋でではない。妙案が浮かんだ。オーディオルームの整理と機器への愛着、両方の気持の整合性が一致した。夜中台車を持ってきて機器を積み込み、別天地を目指して冬の夜道を押して歩いた。夜逃げのように


行き着いた先は




体も贅肉を取り整理していかなければいけない。そんな思いの矢先、kuniさんから「天栄村」特産のヤーコンとキクイモがどっさりと届いた。キクイモは天然のインシュリンと言われているらしい。早速夜はこれでサラダと肉ヤーコンを作って食べてみた。味もさることながら、人生の機微に触れほろほろとしてしまった。 kuniさんありがとうございます。毎日食べ続けます。





1月26日

システムの整理を再宣言したら、何人かの方からDMを頂いた。この場を借りてお礼申し上げます。ありがとうございました。萎えそうな気持に、思いっきり肩を押された感じです。「引算の美学」の実践なんてカッコつけた割には、ますます混沌たる世界に紛れ込んでしまいましたが、まあボチボチ整理していきます。

「今度こそなるぞ 捨てる達人!」ね よっしーさん。(「捨てるが一番/物別捨てる作法」(三水社刊 定価1.300円税別ISBN4-88369-013-X))

先日中途半端な聴き比べに終わった鬼太鼓座の「怒濤万里」のアナログ盤を聴いてみた。アナログ盤(LP.VIJG60001、CD.VICG60201)は1インチ2トラック・76cm/secスピード・アナログレコーダーによるダイレクト2チャンネル録音のオリジナルマスターから、直接カッティングされた超高音質LP。

昼間改めて聴いてみると、我が家のシステム、いやア〜部屋が完全に破綻している事を思い知らされた。

三味線の立ち上がりの鋭さを適量の音量で聴こうとボリュームアップしたら、次の瞬間またもや照明器具のカバーが天井から落ちてきた。途中から部屋中が揺れてまともに太鼓の音など聴こえやしない。質量の軽いものが皆共振してビリビリ、バリバリ。ハウリングを起こさなかったオラクルの優秀性は確認できたが・・・。

システムがいいと大太鼓を打ったときの皮の表情がまるで見えるように再生されるらしい。残念ながら聴いていて楽しさが分かる前にギブアップしてしまった。

このソフト、ダイナミックレンジが凄まじく、超低域から超高域までこれでもかというほどとてつもない情報量が詰まっている。これを鳴らしながらプレーヤーの設置や更に防振やら遮音等の部屋の対策を行なえばいいのかもしれない。

が、私には到底鳴らしきるだけの力量はない。そんな苦労をするくらいなら、ヤドカリと同じく、諦めて野中の一軒家に引っ越した方が早い。それは当分できないので、逆にこのソフト自体を聴くのをやめにした。恐ろしいソフトだ。

オーディオに興味のない人が我が家に来て、「何か聴かせてよ」と言った時に、このソフトを聴かせたら、間違いなく腰を抜かすことだろう。LPにもこんな凄い音が入っているんだよ、というデモにはもってこいのソフトではある。Off会に持っていくときの意地悪ソフトとしても活用できる。
 



御茶ノ水 聖橋から

夕方、御茶ノ水まで足を伸ばしてStudiok'sの山本さんの所に遊びに行く。
ボクも山本さんも、ルーツはバックロードホーンだったんだなア
遠くへ来たものか 近づいたのか・・・




1月25日

先日forceさんから、「HPを立ち上げてから1年半ほどたつが、物が一向に減らないばかりか、逆に増えてるんじゃない?!」とイヤミを言われてしまった。その言葉に反応したからではなく、たまたまタイミングが合ったに過ぎない。Topstoneのi-1&i-3にその座を奪われ、最近全く出番のなくなってしまったマッキンのパワーアンプMC352の嫁ぎ先が決まった。MC352が嫁ぐならそのペアとなるプリC42も一緒でないと寂しい。

更にCDPやADPのオファーもあった。マッキンで鳴らすスピーカーがJBL4343Bと聞いて、CDPにはWadia850、ADPにはMAICROの1500を侍従として遣わせよう。ソフトもないとせっかくのシステムが生かされない。ここは結納代わりにBlueNoteの#4000番シリーズのCDを全て持たせる事とした。BlueNoteはアナログでしか聴かなくなった。収めるラックも必要だろう。タオックのSS5を選んだ。電源BOXもケーブルも エ〜イ面倒だ皆持って行け!


別れの記念撮影

 

プリアンプを除いて全てが重量級の機器たち。腰を痛めないように慎重に車に積み込み、いざ出発となった時、ADPのアームが無いのに気づいた。さて困った。嫁ぎ先ではヘビーデューティーな使い方が予想される。SAECのWE308のような繊細なアームでは身が持たない。第一メンテナンス不備ときている。

仕切り直してADPはKENWOODのKP1100スケルトンに変更した。一旦自宅に戻り、スケルトンを積み直していざ六本木へ。皆思い入れのある子ばかりだ。姑、小姑にいじめられても、もう帰るところはないぞ、といい含めて嫁がせた。ちょっとばかりセンチメンタル・エケコ


車に満載の機器たち 運び入れるたびにタイヤが沈む

オーディオルームが少し片付いた。ポッカリと穴の開いたラックを見つめ、心を鬼にした。その穴を埋める新規購入は絶対に な い。 遅まきながら、ようやくシステムの整理・縮小が始まった。


嫁ぎ先 足元にマッキンが・・・




1月24日

PippinさんからLNP-2&ML-2の導入画像が届きましたので雑記帳にUPしました。導入記はPippinEchoesさんのBBS1184に書込みがありますのでご覧下さい。


AETから続けざまにケーブルが届いた。一組はデジタルケーブルのUR DG 75 spec 2004(端末はXLR仕様)、もう一組は電源ケーブルのHIN AC QUAD。共にStudiok'sの巡回試聴で聴かせて頂き、大変気に入ったので購入に踏み切った。ケーブルを新規で購入するのは久ぶりである。

 


何年か前、御多分に漏れずケーブルを取替え引き換えいろいろと試した事があった。自分にはその違いを正確に聴き分ける能力が乏しい。そのコンプレックスが余計に比較試聴に拍車をかけた。が、一時期からケーブルに投資するのを止めてソフトを買うようにした。

何をやっても音は変るし、確かににケーブルでは顕著に音が変化することがある。ところがケーブルによる音作りは、自分の好みの音の座標軸を明確に持っていないと振り回されてしまう。

また完全ブラインドテストを行なった結果でも、金額の多寡が必ずしも自分の好みの音と比例するとは限らなかった。極端な話メーター300円のケーブルと30,000円のケーブルとでは100倍も音が良くなる(音質が向上する)訳ではない。例えば一昨年の比較試聴(2002年10月22日の気まぐれ日記)。何も色付けのないニュートラルなケーブルがいちばんいいのだが・・・。


そういう、達観というまでの境地ではないが、ケーブル類にコストをかけるよりソフトを購入した方が楽しめるので、アクセサリー類には意識的に無頓着になることにした。今回たまたま巡回試聴の機会があったので、久しぶりに本気(といっても瞬間試聴だが)で試聴してみたところ、上記二組のケーブルの印象がとても良かった。あまりナーバスにならず、感性のみの短絡判断である。試聴した瞬間に旧タイプに比べ全体のノイズフロアーが下がり、音の輪郭がよりはっきりと浮き出て聴こえた。

エイ ヤー!てなものである。即断でこれを使ってみたいと思った。ひらめき・予感みたいなものだ。暫く何も迷う事がなくなる(それにしても高価な物なので、いつもこんな贅沢をしている訳ではない)。

電源ケーブルQUADはTITANに比べ2倍太く12.5mmであるが、それ程硬くはなく取り回しも楽である。デジタル系で使うと真価が発揮されると聞いているので、迷わず2台のDACに使ってみた。JobのスイーターからHI側をDAC64にLOW側をP-IA&P-3Aの強化電源に入れて使ってみた(Jobへの接続はこの後MITからAETのTITANに変更、オールAETで固めてみた)。

デジタルケーブルはTL-0とP-0sの両トランスポートからDAC64とP-1Aへと繋いだ。
 

巡回用のケーブルは十分バーン・インされて本来の性能が発揮されていた。こちらは新品、ケーブル類は通常何時間かのバーン・インが必要なので、おろし立ての音は不安定だと思う。が、それにしても音の立ち上がりが早く、併せて音の骨格が太くなった印象だ。両DACとも常時電源オンのタイプなので、普通にCDを聴きながら徐々に音質が変化していく様子を楽しんでみたい。

AIONさんから焼いてもらったフルトベングラーのCDR。このライブラリーは私の宝物の一つだ。6枚のCDRに余すところなくフルベンの名演奏が収められている。昨年から少しずつ聴き続けているが、仕切り直しで1から聴き直してみる。目的を持った聴き込みは楽しい。全てを聴き終わった頃、AETの両ケーブルも本領を発揮している事だろう。



1月23日

実に気持ちのいいリズム&ホーン・セッションとボーカルを聴いた。いや体感したという方が合っている。演奏開始当初はおとなしく椅子に座って手拍子なんかを叩いていたが、そのうち体がムズムズしはじめた。立ち上がりが早くキレのいいブラスの音色に、いつしかホール後方に移動して終始立ちっぱなしで音のシャワーを浴びてきた。

たまには、何も考えることなく、ひたすらリズムにノッてみるのもいいものだ。

Tower Of Power、結成からもう30年以上たっているという。「世界最高のファンクバンド」という冠の名に恥じない凄い演奏を堪能させてもらった。(写真はイメージ画像です)

世代的にはタイムリーに彼らの活動とリンクするのだが、私にはほとんど縁がなかった。昨年forceさんにCDを聴かせて頂き、初めてまともに聴き出した。「ライブに連れて行ってあげるから、その日の為に事前学習しておきなさい」と昨年CDまでプレゼントしてもらった。おかげでライブでは自然と体が反応して、ノリにノッてしまった。

こういう音楽を聴く限りではBlueNoteTOKYOも捨てたものではない。いや始からこういう音楽向きのお店なのだろう。

 

ライブの後は代々木の近くの洋食屋さんで食事。イタリア料理でもフランス料理でもない一風変ったお店だが、味はなかなかのものだった。ちょっと食べすぎ。

forceさんの引き合わせで145さんと147さん13?さんの初顔合わせが実現した。フィルさん曰く「安西さんて面白すぎ」 安西さんは「フィルさんって年齢不詳」
j-smokeyさんはノーコメント。年齢・性別・嗜好はバラバラ、共通項は音楽好き。Tower Of Powerで繋がっている。とても楽しゅうございました。

一日の締めくくりは、シャンペンを飲みながらS.Colombeのバロック音楽聴いて心を落ち着かせた。それにしても長い一日だった。

 




1月22日

夜、調の字さんが数本のカートリッジを持って遊びにいらした。リーズナブルな価格帯のDENONやニクス時代のSPU-T。素材は同じでも料理の仕方によってガラッと味が変る料理の如く、カートリッジを交換しながら音の違いを楽しんだ。ホットな冬の夜のひと時。

 

実は調の字さんに宿題を仰せつかり、そちらの仕上げに時間がかかり、日記の更新にまで指がまわらなくなった。

「調の字さんのレポート」より

「ここに百円金貨を百枚ほど持っててね」
「うん」
「二人で五十枚ずつ、どちらが遠くまで行くか投げっこをしたら、さぞ愉快だろうね」
「なるほど、それはちょっとナンセンスでいいな、この世の思い出に、一度ぐらいやってみたいね」
「僕は一度やったことがあるよ」
「まさか」
「いや、本当だよ。もっとも百円金貨じゃなかったがね、山名耕作と二人で、日本橋の上から一銭銅貨の投げっこをした事があるよ」
「何だ、一銭銅貨か、銅貨じゃ始まらんな」
「でも相当スリリングだったよ。しまいには人がたくさん寄って来てね、おもしろかったよ。(後略)」

横溝正史「山名耕作の不思議な生活」より

 

誰もが昔はVM針や103に一度はお世話になったものですが、最近はライラだZYXだのに興味が向いて、あの頃の事はすっかり忘れがち。しかし今もアナログ製品を手頃な価格で販売してくれている、テクニカさんやデンオンさんの針を集めて、Shuksさんと調の字が改めて振り返ってみようと云うのが今回の企画です。まずは日本のMCを支え続けるデンオンさんの103派生モデルをどうぞ。

DL-103S(楕円針とハイコンプライアンス化で高域を伸ばした最初の派生モデル)

調:フォントに喩えますと、103がゴシック体ならこれは明朝体。103の香りを留めつつも高域寄りのバランスになり、細かい表現力が増しましたね。しかしこの高音の表現が、時には却って喧しいと思う瞬間もあります。


S:・・・・・

以下 つづく

このS:〜に私の当日の感想を書き込まなければならない。試聴を行なったのは昨年の暮れのことで、当日のメモが見当たらなくなり困った・・・。後日レポートを仕上げてUPする予定です。

追々仕上げるとして、OrtofonのSPU。特に少し古めの、ニクスやハーマン初期のSPUってどうしてあれほど粘っこく音楽の美味しいところを引き出してくれるのだろうか。コイルの巻き方に職人の特別の思い入れでもあったのだろうか?

言い古されているが、音は上も下もそれ程欲張っていないし、解像度やプレゼンスだって現代カートとは趣を異にする。情報量は決して多くはないが、聴いていて実に気持がいい。シンバルもシャキーン シュワシュワ〜なんて聴こえず、下手をするとシャキンで終わってしまうこともある。が、5〜60年代のアナログにはこれのほうがかえって楽しい時がある。

デンマーク料理など食べた事はないが、恐らくフランス料理やイタリヤ料理とは味付けが相当異なるのかもしれない。





1月21日

ML-1に取り付けたD5モジュール、電源を入れて24時間経過したが、ハム音や雑音も出ず順調に作動している。この手のモジュールはいかんせん製造から20年以上も経過しているので劣化しているケースも多いが、状態のいいモジュールに巡り会えてよかった。

手元に特殊ケーブルで制作された殿下さん特製のレモ→ピンケーブルがあったので、これをDACに繋ぎ、フォノモジュール入力とライン入力の聴き比べをやってみた。因みにこのケーブル、銀コートが施されているがML-1の内部配線材とは異なるようだ。サウンドボックス製の若干黄色掛かった皮膜ではなく透明な皮膜で覆われている。RCAプラグは作りがしっかりしているオーディオクエスト製で食いつきもいい。

 

音質確認をする時は普段聴きなれている音楽を聴いて行なうが、ちょっと変り種のソフトが手に入ったので聴いてみた。音楽ファンにとってはいわゆる「ゲテモノ」扱いになるのだろう。演奏しているミュージシャンにとっては他意はなく、「いい録音」が独り歩きし、継子扱いにされて「いい迷惑」かもしれない。こういうソフトは私も滅多に聴かない。○○マニアにとっては常識・定番ソフトなのかもしれないが、その点では私は奥手である。ただし、どんなものかと野次馬根性で興味はあった。

故朝沼予史宏氏に「凄まじいDレンジに度肝を抜かれた」と言わしめた鬼太鼓座の「怒濤万里」

LP盤とCD盤とで聴き比べようと準備はしたものの、深夜だったのでさすがに音量は出せない。今夜のところはさわり部分だけを聴いて見送った。明日以降の昼間、思いっきり聴き比べてみようと思う。何せLPに針を降ろして束の間、ML-1のボリューム“1”でウファーがゆらゆら揺れ、部屋の空気が波打っているかのようだった。これはまずい、間違いなく苦情が来る。慌てて針を上げてしまった。




1月20日

今日は朝から落ち込んでしまった。先日行なった定期検査の結果が悪すぎて、先生に大目玉を食らった。血中ヘモグロビンA1cは7%を超え、空腹時血糖値も過去最高の数値を表していた。お小言を散々言われた挙句、先生の悲しそうな目が痛かった。考えてみれば、年末年始の暴飲暴食、運動不足が祟ったのだろう。自業自得だが怠けると直ぐ体が反応するので怖い。今日からまた心を入れ替えて禁欲生活に戻ろう。

会社の定例会議の為帰宅が遅くなったが、帰宅してみると嬉しい贈り物が届いていた。もう送り主がどなたかお分かりの方もいらっしゃることでしょう。LNP-2を手に入れられたのはpippinさんでした。Pippinechoesさんも掲示板に書き込まれたように、「〜バレバレですやん^^早く本人から白状してもらいましょうね(笑)」。

落ち込んだ一日もこれで帳消し。我ながら現金なものだ。昨日チラッと匂わせていたD5モジュールが早速届いていたのだ。早速開封。丁寧に梱包された包みを開けてみると、こんなものが目に飛び込んできた。

 

これぞpippinさん特製「モジュール引き上げ器」。LNP-2やML-1等マークレビンソンの初期製品は回路がモジュール化されて基盤に取り付けられている。このモジュールを交換する際、真上に引っ張り上げるのだが、これが結構大変な作業だ。パソコンのCPU交換と同じ要領。下手をするとピンを曲げたり、基盤を傷つけたり、最悪の場合破損させてしまうこともある。ホークなどでこじ上げる方法もあるが、この「引き上げ器」があると至極簡単とのこと。

これは居ても立ってもいられない。夜中いそいそとこの小包を抱えてオーディオルームへ。運動不足をとがめられたばかりである、いい運動になった。禁欲生活どこへやら・・・

D5モジュールの取り付けの様子はこちらから



1月19日

 

先日友人から「ついに手に入れたぞー!」という喜び勇んだ連絡があった。ほころんでいる顔が目に浮かぶ。私まで嬉しくなってしまった。

オーディオに目覚めたきっかけが、このLNP-2と聞いている。発売当時は高嶺の花であり、とても学生の分際では手に入れるどころか、試聴する事さえなかな出来なかった。それをたまたま見てしかも聴いてしまった。それが運命の分かれ道。それから苦節ニ十数年、ようやく叶った夢に、心から「おめでとう!」と祝福の言葉を贈ります。まさに「あの時代、オーディオへの憧れを今再び」ですね。

(ひょっとしたら用済みになった“D5モジュール”が私の所に回ってくるかもしれない。これもまた楽しみだ。ヘ(・_・ヘ)エヘヘ)



1月18日

先日ライブで聴いた余韻が残っている。ドミニクは基本的にはバラードの演奏が得意のようだが、アップテンポの曲も自由奔放にアドリブを繰り出していた。こういうリリカルかつ一方で熱いエネルギッシュなライブを聴いてしまうと、その印象をいつまでも頭の中に叩き込んでおきたくなる。どうもCDで聴くのがためらいがちになる。

当日、ミーハーな事にサインまでしてもらい、せっかく買ったのだからと、恐る恐るCDを聴いてみた。スタジオ録音なので、ライブほどの躍動感・猥雑さは伝わってこないものの、演奏自体のレベルはかなり高かった。ドミニクについて予備知識なく何も知らないで聴くと、やはり二十歳とはとても思えない。

 

演奏曲目もほとんどスタンダードナンバーなので、ともするとカクテルジャズっぽく流して聴いてしまいがちだ。しかも選曲が渋い。しかしそのテクニックと歌心、音の安定感とアドリブの感性に触れると、さすがにウイントン・マリサリスが惚れこんで引っ張り上げただけのことはあると思った。

児山紀芳氏が書いたCDのライナーツノートに目を通してみると嬉しい記述があった。ライブで聴いた私のファーストインプレッション〜どこかクリフォードを彷彿とさせる〜にはやはりそれなりの訳があった。

「トランペットを吹きはじめた頃はクリフォード・ブラウンの事はあまり好きにはなれなかった。彼の真価が理解できなかったのだ。しかし、トランペットを勉強すればするほど、クリフォード・ブラウンの存在が次第次第に大きくなっていき、いまではクリフォードは私の永遠のアイドルになっている。あのトランペットのサウンドと驚くべきテクニック(コントロール)、どこまで彼に肉薄し、果たして追い越すことができるのかどうか、それが私の課題であり目標」 

嬉しい事いってくれるじゃあありませんか。このコメントを読みもう一度CDを聴きなおしてみると、ますますドミニクが好きになってきた。


トランペットは呼吸法と唇がモノをいう。指3本だけで音を操るので、ピアノやギターのようなフィンガーテクニックはいらない。少し練習すれば誰でもが吹けるようになる。ところが音は出るのだが2オクターブ半まで自在に音を操ろうとすると至難の技。毎日マウスピースを唇にあてがい唇を鍛えていないと、唇がすぐに萎えてしまう。

大きな音が出るので、昔はなかなか練習する場所がなかった。マイルスやブラウニーに憧れて十代の頃からイタズラでトランペットを吹いていたが、よく布団に包まり押入れの中で練習していた。だがこの練習では自分の音色を確認する事ができない。

ところが、最近では優れ物が出現し、都会のマンションでも練習が出来るようになった。ピックアップミュートの先にエフェクターモジュールを繋いでヘッドフォンで聴くと自分の音色を確認できる。細かい音色のニアンスまで再現できるので重宝する。SilentBRASS

練習はしやすくなったのだが、肝心の時間と・・・唇を支える○がない。5分も吹いているとナニがガクっとはずれてしまう。悲しい事だ。

しかし、昔から不思議に思っていることがある。ペット吹きに愛煙家は少ないだろうが、トランペットを吹き終えた後の一服はたまらなく美味いのだ。口の中でピースの甘さが倍増する。うまい煙草を吸いたいときはトランペットを吹くに限る。この味をしめたら禁煙なんて100年かかってもできないっスよ ジローさん!。




1月17日

予定していたゴルフが悪天候の為順延になったので、昨日に引き続きアナログでのお遊びを行なう。ハーマン時代のSPUのGシェルとAシェルの聴き比べ。カートリッジ本体の構造は恐らく同じものだと思うが、ロットなり製造年月日それぞれの固体差、そして何よりシェルによって微妙に音が違ってくるので面白い。Gシェル派とAシェル派がいるというのもうなづける。用いるアームも音に影響してくる。

 

YAMAHAのGT-2000Xに取り付けたSAECのアームWE-407GTにAEを取り付けてみた。GE以上にシェルが重いので407GTの錘ではゼロバランスは全く取れない。錘に鉛板を巻きつけてバランスを取ってみた。

407GTは精密秤のような構造なので、支点のWナイフエッジに両端の重さが負荷される。安定感は増すが、これはエッジ部分にとっては負担がかかり過ぎる。また上下運動の追随性も鈍るような気がする。物理的に支点から錘までの距離が伸びるので振幅の反応が遅くなる。実際に出てきた音もFR-64Sに比べるとピアノやシンバルのエッジが柔らかく聴こえる。概して音のキレが弱まる傾向だ。WE-407GTも決して万能アームではない。少なくても重量級カートには合わない。

Ortofonには純正アームRMA212(309)があるが、私的には音以前に形がすっきりし過ぎて少し面白味に欠ける。もう少し精密機器的な面構えが欲しい。以前使っていたSME3012Rでもウエイトバランスが困難で、ヤジロベイ構造の難点が気になった。

我田引水ではないが、やはりAEにはFR-64Sが私的にはベストチョイス。見た目も好みだし、ダイナミックバランス型で上下運動に対する追随性・安定感ももあり、重量級のカートリッジ(シェル)の能力を余すところなく引き出してくれる。SPU-AEからJAZZの太くてしかも艶やかな音色、凝縮された空気感とバタ臭さが聴こえてくる(思い込みも相当激しい)。


昨日に引き続きG・グリーンを聴く。G・グリーンは「FEELIN' THE SPRIT」(BN4132)が評価が高いようだが、アルバムの出来なり時代的な位置づけは別として、曲そのもの好みで言えば、Idole〜のようなスローテンポのブルースが好きだ。

グリーンのギターは割と単純な奏法で特にテクニック的に優れているわけでもない。これ見よがしの早弾きや特殊なフィンガー奏法などをウリとはしていない。聴き様によっては単純で飽きがくる時もある。

しかしグリーンのブルージーな感性とメロディーライン、独特のタメ、泥臭さ、ブラック-スピリチュアルズには何故か共鳴するものがある。想い出したように時々聴くのがいい。


夜、久しぶりに西新宿のCOZZOに珈琲を飲みに行く。土曜日にしかマスターの山本さんがお店にいないので、なかなかお会いできない。積もる四方山話とビジネスの話で深夜の帰宅となった。年末、LAから日本に里帰りしていた元Victor のプロデューサー田口晃さんがお店に寄って、面白いオーディオ製品の企画販売の話されたそうだ。お会いできずに残念だった。何やら長径4cm長さ2,4m重さ3kgの電源ケーブルで、とりあえずビクターの青山スタジオで使用予定とのこと。この話とても興味深かった。

その田口さんのプロデュースしたMALTAの新譜(1月21日発売)を聴かせてもらったが、往年のミュージシャンとのインタープレイはとても聴き応えがあった。

 




shuks(本名原文訂正)

年末はお会いできず残念でした。

1月6日から12日までラスベガスのCESに来ています。
アレクシス・パーク・ホテルであるCESのハイ・エンド部門にXRCDで参加しています。
ホーム・ページを拝見しましたが、相当のめり込んでおられるみたいで、僕としてはすごく嬉しいです。

ただハイ・エンド・オーディオは一度足を突っ込むと、地獄とも言えるもので、正しくのめり込まないと大変な目に会います。
日本ではとくに、ハイ・エンド・オーディオ店はお客を正しく指導していないことが、僕にはすごく気にかかるところです。
話してみると殆どの人(店)が本当の音楽、ハイ・エンドをわかっていないと思います。
またプロ・オーディオについてもしかりです。
山本さんからお聞きになっていると思いますが、僕はクチが悪いのでご容赦ください。
(本当は悪いのではなくて、ヨイ、ワルイをハッキリ言っているだけなのですが・・・。)

本当に良い音は見た目ではなくて、ブラインド・ホールドのテストでしかわかりません。
shuksさんのセッティングも本当は聴かせて頂かないと何とも言えませんが、
ホーム・ページを拝見させていただいた限りで、注意してあげたい点が既に何点かあります。

なぜこんなうるさいことをいうかは、shuksさん宅のシクテムが正しく鳴っていないと、
あのACケーブルの本当の良さはわかっていただけないと思うからです。

これからショウに出かけるので時間がありませんが、LAに戻ったらまた連絡させていただきます。

山本さんによろしくお伝えください。

田口 晃




1月16日

東京はここ数日寒風が吹き荒れ、底冷えの寒さが続いている。今夜は「i-1&i-3」暖房の効いた温かい部屋でしみじみとアナログレコードを聴いて過ごした。

ここの所少し外に出過ぎた。その反動もあってか、今夜は独りで部屋に閉じ篭り、少し自分と向かい合う。しばし 「Idole Moments」 そんな時似合いの曲である。


グラント・グリーンが1963年、BLUE NOTEに吹き込んだアルバムに収録されている(BN4154)。「動」の触発は受けないが、スローテンポで気持が落ち着く。喧騒さは微塵もなく、どこまでもけだるくブルージーな演奏だ。が、独り静かに耳を傾けると心が休まってくる。naiinaibaさんの愛聴盤の一枚だ。

バックのB.ハッチャーソン(vib)やD.ピアソン(p)もいい味を出しているが、J.ヘンダーソン(ts)がスルスルと横から出てきて倦怠気味にブローしているのが、これまたいい。いつもこの曲止まりで針を上げる。2曲目の[Jean de Fleur」は私の好みではない。せっかくいい気分になっている所に水をさすような棘を感じてしまう。

Idole Momentsを聴くにはうってつけのカートリッジがある。解像度の高さやレンジの広さはかえって邪魔になる。派手さはないが、しっかりとコアな中域をえぐり出してくれればいい。それがSPU-AE。これにCOTTERのトランスがあるとまさしくinaiinaibaさんの世界になる。残念ながら今は手元にCOTTERはない。代わりにOrtofon SPU-T1で聴く。

SPU-AEは変換コネクターを含めると自重が約38gある。これを取り付けられるユニバーサルアームとなると極限られている。その中でもFR-64SはSPU-AEと相性がいい。というか、FR-64Sに止めをさすといっても過言ではない。実に骨太の音を聴かせてくれる。

こういう自分好みの音に味付けができるのがアナログの面白さだ。だからやめられない。…と、また自己弁護。


錘の位置を見ても分かるように、自重の重いカートを着けても、まだ余裕がある。
この余裕が音の安定感に繋がっていると、勝手に解釈している


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