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2002年 6.7月 8月 9月  10月

11月30日
人生いい事ばかりは続かない。そりゃそうだ。山あり谷あり、それでバランスが取れている。それにしても悔しくてしょうがない。今までに何度となく粗相はしてきた。ことオーディオ、なかでもカートリッジの取り扱いで、大事な針を飛ばしてしまった事は幾度となくある。細心の注意を払っていても、いく時は逝ってしまう。針飛ばしの遍歴を振りかってみると....。止めよう、悔しさが倍化されるだけで、何の生産性もない。

浮き浮きとオラクルとGT2000Xの聴き比べをしている最中に事は起きた。Studiok'sでも取り上げていた優秀録音盤の「ザ・ダイアローグ」で比較試聴をしていた。カートリッジが違うので音質を聴き比べるというよりは、まず構造上の違いが、ハウリングや外部振動に対してどのように影響するのかテストしてみた。

カートリッジを回転を止めたレコードの上に乗せ、ボリュームを徐々に上げていく。予想通り両機種とも好成績。床からの振動は両機種ともほとんど絶たれている。圧倒的なパワーのJBL4348&MC352は部屋の空気を揺るがす。この空中の音圧をやっぱりカートリッジは受けてしまう。スピーカーとの位置関係でこれはどうしようもない。ボリュームMAXまでとは行かなかったが、それでも両機種ともかなり優秀である。重力級も軽量級もまずはイーブン、互角の勝負だ。

       

てなことを朝から独りでシコシコやっていた。オラクルに取り付けたSHUREのV15 TYPEVからまたハム音が出るようになった。どうも調子が悪い。アームを触っただけでも勢い良くハム音が出るようになってしまった。そこでLYRA CLAVISにアームパイプごと取り替えた。針カバーがないので慎重に取り付け、0バランスを取り針圧を付加する。念のため針圧計で1.8g丁度にあわせ、よしよしと一瞬気を抜いた瞬間だった。


見るも無残な針無しクラビス     
シャツの袖口が針に引っかかってしまった。こんな事は今まで一度もない。魔が差したとしかいいようがない。目の前が真っ暗くなってしまった。と、今は書けるが、その瞬間の落ち込みようは筆舌に尽くしがたい。

こういう時、いくらプラス発想思考人間の私もよからぬ事を考えてしまう。これは天からの啓示かもしれない。重量級vs軽量級の一騎打ち勝負。朝からこんな愚にも付かない遊びをしている事のバチが当たったのだ。クラビスはおとなしくロクサンに付けたままでそっとしておけ!オーディオの神様が懲らしめたに違いない。

まあ8年も使ってきたから、そろそろご勇退の時期だったのかもしれない、と自分を慰めたりもしたが、それにしても悔しい。
 

むしゃくしゃしたからという訳でもないが、昼から車をカット飛ばし家から50km程先の藤沢市のSさんのお宅に遊びに行ってきた。土曜日の昼下がり、ガラガラの第三京浜、新横道路を飛ばしまくった。結構危ない人間? いえいえ、ただ道が空いていただけだ。運転中k'sの山本さんから電話があり、いろいろ話しているうちに、楽しい展開の予感がして気分も晴れてきた。

このSさん宅訪問記はいずれまとめて書き込みをしようと思っている。ご本人の了解を頂いてから、世にも珍しい逸品を公開できるかもしれない。
DV505GTの書き込みを読まれたある方からオーディオ・クラフトGTというのありますよ、とメールを頂いた。え〜?!クラフトもGT2000に無改造で取り付けられるのか?そのときは半信半疑だった。今日それとは全く別件で伺ったSさん宅には偶然にも何と砲金のターンテーブルのGT2000Xにオーディオ・クラフトのAC4400 DL103仕様のアームが乗っかっていた。いや〜、世の中には凄い人がいるものだ。偶然にもこれを見た瞬間、ベースの処理の見事さに息を飲んでしまった。予期して行ったのではないだけに、ただただ驚いた。Sさんのご了解がないのでこれ以上書けないのが残念だ。

       
             YAMAHA GT2000Xに取り付けられたオーディオ・クラフトのロングアーム AC4400MC


11月29日

もともとOTさんのオラクルがOGさんの所に渡り、OGさん経由で何故か今は私の所にある。今までアナログのプレーヤーはYAMAHAのGT2000Xを筆頭にMICROの5000シリーズ、KENWOODのKP1100等重量級系で聴いていた。ターンテーブルに重量を付加することで回転慣性モーメントを稼ぎ、また本体やベースを重くして外部振動や共振の影響を抑えるといったリジット系方向の音を聴き続けていた。

しかし一方でトーレンスやリンのようにフローティングタイプのプレーヤーにも興味はあった。そして一度は重量級リジットタイプと軽量級フローティングタイプとの直接聴き比べをしてみたいと思っていた。今回積年の夢が叶った。以前から興味のあったフローティングタイプの極致ともいえるオラクルのデルフィーIIの音を聴く機会を得た。

このオラクルはセッティングが非常に難しい。3点支持のターンテーブルがフワフワと上下左右に制動なく揺れ続ける構造で、調整しないとただのアクリルとアルミのプレーヤーになってしまう。ところがこの調整は素人ではなかなか難しい。3点それぞれの吊り下げ式アブソーバーのゆらぎの波動が一点でピタッと一致するように、スプリングの負荷を調整し、併せてアームとの重量バランスをきちんと取らないとボケボケの音になってしまうとの事。しかし逆にこの調整がピタッと合ったときは、えもいわれぬ美音を響かせるらしい。

そこで達人の登場。オラクルのオーナーでこのプレーヤーを知り尽くしていらっしゃるOTさんが来訪して下さった。来宅するや自前のメンテナンスグッズを取り出し、早速調整に取りかかった。本体を全部分解しスプリングの状態を確認しながら、へたりや強度をチェックする。このスプリングには色別で付加重量が決められている。取り付けるアームの重量によりスプリングを選別し、尚且つアームに近い(つまり一番重量がかかる)部分と他の2点とのバランスをスプリングを取り替えながら調整する。これが下手をすればイタチゴッコになってしまう。

さすがOTさん、やり慣れているので、キャンセラー錘の揺れを見ながら3時間程度で終わらせてしまった。このバランス取りに下手をすると3日かかってしまった事もあったそうだ。アームのピンケーブルの重さだけでもバランスが崩れてしまうらしい。プラッターベースにケーブルの付加がかからない様に結束バンドでカバーケースの支柱に巻きつける等細かい神経を使う。割と短時間(それでも3時間はかかった)で調整が終わったので、OTさんも一安心のようだ。


        
          調整開始       プラッターをはずす   ベースをはずすと、ただのアクリル板とアルミの棒だけ   支点の内部

  
スプリング一つ一つが色分けされている 揺れの状態を細かく調整 キャンセラー錘が左右に振れなくなるまで何度も繰り返す ケーブル固定

 アームはSMEの3009V、取り付けたカートリッジは軽針圧MM型のSHUREのV15 TYPEV。これで音出しと思いきや、右チャンネルからハム音が出る。浮きの原因をつかむ為に、再度アームを分解し内部のコードの情況を確認し、かつ本体からもアースを取り再セット。これでハム音はほとんど消えた。仕切り直しでいよいよレコードを聴いてみる。

う〜ん....何か音が違う。ぼやけて力もない。OTさん「ア!いけない。針圧調整していなかった」。先程アームを分解した際、針圧が狂ってしまったようだ。0.75gしか付加されていなかった。再度1.25gに付加して、今度こそ。

出てきた音に二人でにんまり。OTさん曰く、これがパーフェクトに調整されたフローティングタイプのプレーヤーの音だそうだ。フワフワのユラユラのターンテーブルから想像していた私のイメージ=柔らかく繊細な音とは全く異なる。ゴリゴリ感のある力強い低音であった。びっくりした。レコードの溝に刻み込まれた音を全て引っかき出しているという感じだ。スマートに言えば情報量の多い音とでも言おうか。とにかく低域の厚みが凄い。実に凄みのある音だ。

OTさんも大満足の様子。いわくオラクルの所有者で残念ながらこのようにパーフェクトに調整された状態の音を聴かれている人は少ないのではないかとの事。確かにOTさんの調整の様子をつぶさに立ち会って見ていると、あれだけ細かく調整できる腕を持っている人は、今日本に何人もいないのではないだろうか。この技術力とノウハウは極めて価値が高い。

              
              アームの調整                 シュアーとライラの聴き比べ アームパイプごとの交換になる

MM型のSHUREのカートリッジで満足したものの、そこは好奇心の旺盛な私の事、MC型の音も聴いてみたくなる。MC型でも割と軽針圧な方のLYRA CLAVIS D.C(針圧1.8〜2.0g)をロクサン ラディウスVから取り外して聴いてみた。これはSHUREとは異なり現代的でハイスピードな音の特徴を良く引き出していた。OTさんも素晴らしい音だと褒めていた。SHUREより音が生々しい。低域の力感も力強く聞こえた。カートリッジ自体重量があるが、SMEのアームにもぎりぎり納まる範囲だ。

OTさんの帰宅後、私も仕事が入ってしまったので、いったん引き上げたものの、夜10時過ぎに戻りその後小音量ながらも日にちが変わるまで聴いてしまった。明日以降超重量級のマイクロ5000シリーズやGT2000Xとつぶさに聴き比べをする。もしこんな軽量でフワフワした華奢なプレーヤーから、重量級プレーヤーを超える美音が出てしまったらどうしよう。

       
                        調整の終わったオラクル デルフィーU


11月27日
k’sの山本さんやSDサウンドの石上社長さんの紹介で厚木さんにお会いしてきた。厚木さんの事は山本さんから聞いていたので、初対面という感じがしなかった。日曜日以来i-1の音が忘れられず、購入の相談にのって頂いた。今は金欠病なのですぐの購入は無理だが、支払いに関して興味ある話を伺った。信販会社を通すのだが、金利0%で最長6ヶ月先一括払いという支払い方法があるとの事。巷で言うところの商品先渡し、ボーナス一括支払いというやつだ。何も6〜7月や12月だけに適用される訳ではなく、年中受け付け可能らしい。但し私にはボーナスなどないので、結局の所今ある休眠品を処分してお金を作るか、コツコツ貯めるしかない。しかし支払いが来年の5月でもよいとなると、i-1の入手が急に現実味を帯びてきた。

秋葉原に出たついでにラジオデパート2階の海神無線によって、ジェンセンのオイルコンデンサーを購入した。以前所沢の天野さんからD-55のツイーターのローカット用にお借りして使っていた。試聴結果がよかったので、買おう買おうと思っていたが、つい忘れてしまっていた。

ついでにXLRコネクターをRCAジャックに変換するアダプターも購入した。バランスケーブルのコネクターをRCAに切り替えて使えるようにすると、利用価値が高まりそうだ。インピーダンスマッチングの問題があるので、音質的にどのように変化するか分からないが実験してみる。
久しぶりに秋葉原に出たので銀ブラならず秋ブラを楽しんだ。裏道に入るとやたらとアニメやコミック、ゲーム関連のショップが増えていたのが目に付いた。   

                                                              

11月26日
中野サンプラザホールに「古謝美佐子・夏川りみ」のコンサートを聴きに行く。7月にも行っているので今年2回目になる。古謝美佐子の歌は沖縄の島歌(民謡)ゆえ100%歌詞は分からない。音楽鑑賞にもいろいろ楽しみ方があるが、彼女の歌はオペラと同じく声そのものが楽器であり、歌詞など分からなくてもその声と旋律を聴いているだけで十分楽しめる。とてもゆったりとしたひと時を過ごす事が出来た。
偶然にもコンサート直前に夏川りみがNHKの紅白に出場が決まった。彼女のような歌唱力がある本格的な歌手を選ぶとはHNKも見る目があると思った。夏川りみの歌う「なだそうそう」は心に染み入る。紅白出場記念でアンコールに応え、吉川忠英の生ギター一本で歌った「なだそうそう」は鳥肌ものだった。

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つい先日DV505GTによるカートリッジの聴き比べを行い、そのアームの優秀性を確認したばかりだが、残念ながらあれはゴンさんの秘蔵品。今となってはDV505はとても手に入らない。そこでという訳ではないが、私にも大切な秘蔵品がある。SAECの407/23である。暫くの間メンテナンスに出していたが、丁度Tさんからメンテナンスが終了した旨の連絡が入った。昨日早速引き取りにTさんのお宅にお邪魔した。

Tさんの工房にはテクニクスのターンテーブルにメンテナンスが終わった私の407/23が取り付けられており、引渡し前に作動試験のヒアリングの儀式があった。すぐに終わるのかと思いきや、この作動チェックだけで実に3時間以上にも及ぶ長丁場となった。ありとあらゆるレコードを聴かせて頂き、それはそれでとてもありがたかったが、夜も更け内心いつ終わるのか正直言って気が気でなかった。

クラッシックからJAZZ、八代亜紀の演歌から果ては南春夫の浪曲まで実に多種多彩のソースを聴きながら、アームの講義を受講させて頂いた。Tさん曰く、人の声が一番身近で、チェックするには最適だ、特に演歌がアームのアラをよく出すとの事。確かに私くらいの年代には身近なソースだ。人それぞれにリファレンスがある。試聴レコードの中で何十年ぶりかで聴いた緑川アコの「カスバの女」のエグさにはビビってしまったが、Tさん曰くそのエグさを引き出せるアームは407/23しかないと力説されていた。


      
              各部品を丁寧にパッケージして頂いた上にセッティング用に手袋まで付けて頂いた。

元オーディオ・エンジニアリングのアーム開発エンジニアの方だけあって、こよなくSAECのアームを愛していらっしゃるのが痛いほど伝わってきた。中でも407/23がTさんにとってはベストのアームとの事で、2cm厚はあろうか当時の設計図のファイルを見せて頂きながら、開発秘話やWナイフエッジの優秀性についての話を伺った。前にも聞いた様な......?!。まあとにかく開発エンジニアの方から2度も直接話を伺う事が出来ただけでも貴重な体験だった。普通では聞ける話ではない。

それにしても、そのメンテナンスの内容は半端ではなかった。新品以上に新品、放送局やスタジオに納めた特注品と同等以上の調整を行なって下さった。それを思えば長時間に及ぶヒアリングの立会いの??は飛んでしまう。

以下その調整内容の明細


交換部品の数々
@回転主軸用ベアリングを上・下新品特注品に交換
Aナイフエッジの修正。ナイフエッジ受左右新品に交換
Bナイフエッジバネ不良のため、研磨。
Cネックリング新品交換。コネクター4ピンASSY新品交換。5Pコネクター清掃
Dアーム内部配線、内部アース線新品交換
Eメインウエイト分解。点検
FPUスタンド分解、清掃、ネジ交換。Lレンチ付加
Gエレベーター分解、ピストン、シリンダーラッピング後給油、レバーブレーキ新型に改造調整
H3Xセラミックシェル、コネクター切断後ロジウムメッキに交換、オーバーホール
Iその他PUコード清掃、キャンセラーバー新品交換。ゴム、ネジ類全て交換 予備キャンセラー錘付加
以上〆てメンテナンス料金は当時の販売価格の約半分也。

面白い実験をして下さった。407/23のインサイドフォースキャンセラーは、レコード内周での針圧軽化現象を補正するという2つの役目を果たす機能がある、内周近くで自動的に20%重さを付加するそうで、他のアームにはない特許だそうだ。図式を書いて詳しく説明し、なおかつ溝無しレコード使って実際に目で見せて頂いた。他にもアームの取り扱い上の注意、セラミックシェルの開発秘話、特にコネクター部分の円形カットの仕方苦労話ほか諸々とても興味深い話を聞かせて頂いた。

時間も時間だったので丁重にお礼をいい、我が家に持ち帰り早速組み立て、マイクロのターンテーブルにセットしてみた。0バランスを取ると僅かにフーと息を吹きかけただけで、スーと動いていく。これから3年は劣化せず初期機能を維持できるとの事。一生物として大事に使っていこうと決意した。今となってはお金を積んでも同じものは作ることが出来ない。超高感度に仕立て上げられた407/23、カートリッジを何にしようか、これから楽しい悩みが待っている。この場を借りてTさん、OTさんどうもありがとうございました。

  
新品以上に新品の407/23   コネクターをロジウムメッキ物と交換  久々の3本アーム体制


11月25日

一晩明けて、ツワモノどもの夢の後
この狭い部屋によく6人もの大人が10時間近くも飽きもせずたむろっていれたと感心している。DV505GTとOTLアンプ怒涛の試聴会?も終わり平穏さを取り戻した我が部屋で、独り片づけをしながらあの音を想い出している。

しかし、今でもOTLアンプの衝撃的な音が脳裏をよぎる。行ったり来たりが大変だと思ったので、モニター貸出しは遠慮したが、少し後悔している。でももしあれが手元にあったら、朝から晩までこの部屋に入り浸りになってしまっただろう。月末を控えた今の時期、それも少し辛い。
30年以上も音楽やオーディオに接してきて、それなりに耳も肥えてはいると思うし、様々なアンプとも出逢ってきたが、OTLのアンプは私のシステムと感性にぴったりとはまってしまった。一瞬しか聴いていないが、出逢いなんてものは案外そんなものかもしれない。波長が合えば時間的要素は飛んでしまう。一目惚れと同じだ。人それぞれ好みの音なり機器への思い入れもある。私はマッキンでJBLという、音以前のファクターで自らを縛り付けていたが、頑なさを少し緩めニュートラルな気持で残りのオーディオ人生を楽しんでみようという気にさせられた。残りの人生とは少し大げさか?もとい、新鮮な気持で初心に帰って美音でJAZZを聴いていこう。i-1がJBLの横に鎮座するのはいつの日の事だろう。

11月24日
物理的な障害がない限り当日更新に務めてきたこの日記も、今回ばかりは打ち込みが翌日回しになってしまった。この歳になって最近興奮しっぱなしだ。書き留めて置きたい事が一杯ありすぎ、考えがまとまらない。

事の発端はダイナベクターのアームDV505。ゴンさんがYAMAHAのGT2000に取り付けられるようベースを考案し、それをよっしーさんにインプレして頂こうとラブコールを送っていた。ようやく今日(正確には昨日)それが実現し、我が部屋でのOFF会と相成った。一時よっしーさんのパソコンがウイルスにやられ、連絡不通になった折、よっしーさんの友人、種さんが間に入って段取りを取って下さった。その種さんもDV505の所有者。しかも2台も持っていらっしゃる。種さんもDV505GTは気になるところか、インプレを希望された。

一方私がWE300Bで遊んでいた所、その種さんから真空管アンプに興味があるのなら、是非OTLアンプを聴いてみては如何かと試聴のお薦めがあった。もちろん二つ返事でお願いした。かつて某オーディオ評論家の方がフッターマンのOTLを鳴らしており、本当の真空管の音を聴きたければトランスレスで鳴らしてみるべし、裸の真空管の音が楽しめると語っていたのが脳裏にこびりついていた。OTさんもカウンターポイントを使っていらした。Studiok'sでもOTLアンプで仰天サウンドを出している。MJ誌の自作真空管アンプのコンテストでは上位入賞の3人までもがOTLアンプだそうだ。今OTLアンプが静かなブームとなっている。

それならば、今よっしーさんのところにあるSDサウンドのi-3を調整してお持ちしましょう、と種さんが貸出しの話を進めて下さった。しかも製作者SDサウンドの石上社長様も調整を兼ねてお見えになるとの事。更に私がどの様にOTLを使いこなすのか楽しみだ、と現役OTLアンプ使いの達人 Studiok's山本さんも表敬訪問して下さるとのこと。いやはや大変な事になってしまった(^^;

それぞれ来訪の目的は異なるが、たどってみれば皆どこかで繋がっている。我が部屋は約10帖だが、オーディオ製品やレコードが1/3くらい占有しているので、空間スペースは6帖にも満たない。その狭い部屋に6人ものオヤジ連中が集まる事となった。飽和状態ぎりぎりといったところだ。普段お客様など滅多に来ないので、人見知りで、はにかみ屋の我が家のシステムもさぞかし驚いたことだろう(汗)

午後1時過ぎ、バラバラと皆さんが集まり早速試聴会の始まり。これだけの人数、しかも皆さん各界のつわもの、うまくホスト役が勤まるか、不安と戸惑いを感じながらもOFF会のスタート。
始めに現システム
        YAMAHAのGT2000X
                  →純正オプションアームYSA-2
                  →シェルター 501TYPU
                  →YAMAHAフォノイコ HX−10000
                  →マッキン C42+MC352
                  →JBL4348

で我が家の音をを聴いて頂いた。いわばこれからの聴き比べの基準音として、皆さんの頭の中にインプットしてもらった。私自身低音の処理に課題を残し、まだまだ追い込みが足りないと思っているので、現状の音には満足していない。いきなり他人の家のシステムを悪いという人もいないとは思うが、お世辞を差し引いても皆さんの印象はそれほど悪い音ではないという感想だった。むしろ、そこそこではあるが機器を使いこなしており、JBL4348も素直に美音を響かせているといった評価を頂いた。内心少し、いやかなり嬉しい。

本日のメニュー第一弾、ダイナベクターのDV505をGT2000Xに取り付け、カートリッジもシェルター501typUで先ほどと同じソフトを聴く。因みにソフトはエディ・コスタ「THE HOUS OB BLUE LIGHT」、ウイントン・ケリー「KELLY AT MIDNIGHT」、山本さん持参の綾戸智絵「LOVE」と「LIFE」ほかJAZZのLPばかり。


GT2000Xに取り付けられたDV505       カートリッジ取り付け中のゴンさん         ダイナベクター純正同士の組み合わせ
まるでGT2000Xの純正品のよう         今日何回カートリッジの交換をお願いした事か   約30万円もするというXV-1 ガンダムの
アレ?前にも書いたか              お疲れ様でした                    ような姿からは想像もつかない優しい音だ


カートリッジをベンツマイクロL0.4、ZYX、ダイナベクターの超高級品XV-1、オルトフォンSL15と次から次へと交換し試聴する。DV505はそれぞれのカートリッジの違いを見事に表現し、さすがの一言。その中で私的にはZYXが一際際立って聴こえた。特に種さんの指示でフォノイコの入力を100Ω受けに変えたとたんにステージがパっと開けとても見通しのいい音に変貌した。ウイントン・ケリーのアルバム、ミッドナイトでフィリー・ジョー・ジョーンズがバッキングを務めているが、そのシンバルのカチンという音がたまらなかった。ライブに行っても(大会場は別)ドラムスだけはPAを通さない唯一の楽器なので、一番生音が聴けるので比較試聴の基準になる。その生音に一番近く聴こえたのがZYXだった。これはいいカートリッジだ。それにしてもDV505GTの能力はたいしたものだ。ゴンさんもGT用にベースを開発されただけのことはあった。

  
持ち寄られた高級カートリッジの山々     カートリッジ談義  最近取材以外には他人のシステムを聴いていない、出不精になった山本さん
これだけで軽く100万円以上はする       わざわざ拙宅までお越し頂き光栄である

次なるメニュー、いよいよOTLアンプの登場。始めに6C33管のi−3(AW-301の改良版)を聴く。イヤ〜おったまげた。
JBL4348が実に活き活きと鳴る。正直言ってマッキンとは全然違う。何が違うかといって、モヤというか霧というかJBL4348にまとわりついていたベールのようなもが剥ぎ取られ、一音一音がくっきり浮かび上がって来る。この狭い部屋でも4348からステージが再現される。音が団子状にならず低域から高域までピシっと飛び出してくる。予想を遥かに超えた密度の高い音だ。私だけがはしゃいでいた訳ではない、参加者全員も恐らくそのように感じたのではないだろうか。
同じOTLアンプでもStudioK'sの音とは勿論違う。空間の再現力、スカッと竹を割ったような高域、目の前に楽器が現れる超リアル感といた音は我が家では出ない。部屋の広さ、天井の高さ、SPの形状他諸々条件が違いすぎる。それでもJBL4348からは今まで聴いた事のない私好みの音が出た。決してオーバーではなく、JBL4348が踊っていた。

      

不意義なものだ。マッキンは石のアンプでトランス積み、方やi-3はロシアの招き猫6C33という真空管でトランスなし。両極にある、いわば邪道同士の極端対決だ。私はOTLアンプの仕組みは知らない。しかしフッターマンやカウンターポイントの危ない美音の話は良く耳にしていた。攻撃力はあるがグラスジョーの異名を持つ元WBA世界ライト級チャンピオン畑山 隆則 のように時たま火を噴くと。ろうそくが消える瞬間にポっと一瞬輝くような消え入る美しさのイメージを連想していた。

聞くと聴くでは大違い。聴いている限り危なっかしさなど微塵も感じさせない。実に堂々とした音だ。特に低域の下支えがいい。腰の据わった横綱北の湖といった感じだ。石上社長の話によると、毎日聴いても球の交換無しで3年は十分持つとのこと。無理にパワーを追求せず余裕を持たせて設計してあるそうだ。しかしこれだけアンプの違いを見事に描き出せた我が家のシステムもまんざら捨てたものではないと内心嬉しくもあり、また長年マッキン一を聴き続けてきた身には寂しさもあり、少なからず複雑な心境だった。

実は石上社長、、取って置きの秘蔵っ子TOPSTONE i-1も持参されていた。i-3で十分のたうち回されたのに、この期に及んで最強バージョンとなると聴く前から良からぬ想像をしてしまう。通称テレビ球40KG6を3パラで12本使っているこのアンプ、安全性と耐久性を考え出力50Wと控えめに設計されてはいるが、出てくる音はマッキンの350Wを凌ぐパワー感溢れる強烈な音だ。単にパワー感だけではない、繊細さも兼ね揃えた優等生サウンド、恐らく弦楽器を基調に音作りをされているのではないかと思ったが、JAZZにも良く合う。一聴しただけで惚れ込んでしまった。i-3以上に高域も伸び、力強さも一枚上手。 ラッパの音など何というかシズル感?音の汁がジュワー.っと。
驚いたのはオルトフォンのCG−25Dで聴いた音。復刻版のiではないハーマン時代の物。私の持っているSPU MONOとの聴き比べでi-1の真価を聴いた。始めにR・ガーランドのRed Garland's Piano を聴いたが、この時点ではさほど違いが分からなかった。25Dも接触不良か何かで今ひとつ本調子ではなかった。ところが、マイルス聴いて一同!!!である。マイルスが活き活きと蘇ってきた。とても46年前の録音とは思えない。目の前にマイルスがリアルに再現された。モノラル盤とCG-25DとOTL i-1とJBL4348。いつまでも聴いていたくなる極楽サウンドだった。

    
完全にノックダウンを食らわされたSDサウンドのi-1       石上社長 山本さん よっしーさん 種さん ゴンさん(順不同)来宅記念撮影

石上社長の真空管OTLアンプ開発秘話、その出会いから製作に至るまでの過程、こだわりの貴重な話をお聞かせ頂いた。よこから種さんが悪魔の囁きをする。バイアンプ バイアンプと。山本さんがなだめる。いや確かに低域の力感はそりゃもの凄い、しかし夏場は暑くてかなわない、電気代も馬鹿にならないし まあこの部屋ならシングルで十分と。予想通り冗談抜きに真空管に、いやOTLアンプに私の心は火が付いた。

一通り試聴会は終わっても、そこは趣味の取り持つ間柄、延々夜中まで楽しい語らいが続いた。とにかく好者同士の集まりだ、話題に事欠くことなく次から次へのオーディオ談義。途中でゴンさんがバスがなくなるとのことで帰られ、横浜からいらしたよっしーさんも最終電車が....で帰られ、残った4人場所をラーメン屋に変えてまたオーディオ談義。結局家にたどり着いたのは夜中の1時前だった。密度の濃いとても楽しい充実した一日だった。

書き足りない(涙) でもタイムアウト 


11月23日

泊りがけで那須連山の麓、藤和那須カントリークラブに会社の好き者仲間とゴルフに行った。朝はさすがに冷え込んでいたが、日中は11月下旬だというのにポカポカ陽気で半袖でも大丈夫なくらい、おまけに風一つない絶好のゴルフ日和だった。3コースのうち南・東と回ったが、同伴メンバーの一人にここで100回以上もプレーをし、コースを知り尽くしている「I」さんのコース戦略の手ほどきを受けながらのプレーにも関わらず、上がってみたらいつもと変わらぬ情けないスコアーだった。アプローチ周りの課題が残る。

カメラ小僧よろしく、晩秋の那須山麓を撮影しようとカメラも持参したが、ゴルフに熱中し結局の所はたいしたものは撮れなかった。二兎追うものはなんとやら.....。写真は一人で心行くまで時間をかけてハンティングしなければダメだと思った。

              

11月22日

昼休みを利用して吉祥寺まで足を伸ばし、縁あって成蹊大学の文化祭に行ってきた。目的はJAZZのライブ鑑賞、今回初めて訪れた。正門から欅並木が続き、如何にもキャンパスという雰囲気が漂っていた。敷地にはまだ武蔵野の面影を色濃く残しておりその一画だけは時が止まっているかのような錯覚に陥った。私の出身校なんぞはアウシュビッツの強制収容所を連想させるような圧迫感のある古めかしい建物に囲まれ、猫の額のような中庭はコンクリートで塗り固められ、およそキャンパスとは程遠い環境だったのでとても羨ましかった。今は郊外に移転し、跡地にはどこやらの保険会社の建物が建っており、当時の面影は影も形もない。30年前はその場所で火炎瓶が飛び交っていたなどとはとても想像できないほどのオフィスビルに変貌してしまった。少し寂しい。
早速JAZZライブのブースに顔を出した。アルトサックスを吹いていた飯泉大樹君の演奏が見事だった。若いのに技術もあり、何といっても歌心があるのがいい。メロディラインが綺麗な上に音がスイングしている。時代が時代であればプロとしてやっていけるだけの実力があるように思えた。と、まあ何処の誰とも分からない内輪の話をしてもしょうがないので、この話は打ち止め。
帰りにオーディオユニオンに寄ってみたら、ライラのアンフィオンのイコライザー(旧型)が中古で出されていた。178,000円と何とも微妙な値付けであった。新型が出たばかりだが、電源分離型の旧型は滅多に市場に流れない貴重品で、一説によると新型をも上回る美音だそうだ。MCしかもライラのカートリッジ専用なので限られた使いかたしかできないが、超ハイスピードで厚みのあるサウンドはヘリコンにベストマッチだとか。形も色もいい。食い入るように眺め回して帰ってきた。

11月21日
今更ながらの画像処理
現在私のホームページは全てIBMのホームページビルダー6.5で書かれている。画像処理も標準添付ソフトのウェブアートデザイナーを使っている。デジカメで撮った画像をウェブアートデザイナーで取り込んで容量を落としてそのままコンテンツに貼り付けている。最近はウェブスペースが気になり、画像の容量を極端に落として使っているので、画像がざらついて汚い。と言うかもやって醜い。それでも結構容量を食っている。

以前所沢の天野さんからもご実技指導頂いた。今回更にk'sの山本さんからもご指導頂いた。画像処理にはフォトショップを使うことを薦められた。今まで面倒だったので、安直に添付ソフトで処理を済ませてきた。コンテンツの内容・質よりも当日処理というか、レスポンスの速さに主眼を置いていたので、どうしてもスピードに拘ってしまった。その日に感じたこと、行なったことは、絵日記感覚でなるべくその日に形に残しておきたい。その思いが先行し、画像処理についてもじっくり時間をかけずに適当に処理していた。

ところが、少し意識が変わり始めている。山本さんから送られてきた画像(11月17日)を見て少なからず動揺している。この画像は何も特別な器材を使われていたわけではない。普通のデジカメで撮影されていた。勿論山本さんはプロの写真家だから、写真の撮り方・技術は到底私などには真似できない。しかしその山本さんから「画像処理についてはフォトショップを使えば、今よりもう少しまともな画像を容量を落としたままUPできますよ」といわれ、その処理の秘伝をこの間教えて頂いた。

そこで早速フォトショップ。私の頭にはアドビ=プロ仕様=高価という先入観がMAC時代から刷り込まれていた。天野さんから薦められた時も、値段が....と躊躇していた。本物は10万円近くするので手が出ない。ところがパソコンショップに出向いてみるとエレメンツ2という簡易版が格安で売られていた。名前だけは以前から聞いて知っていた。

店員の話によると機能はWebで使う分には必要かつ十分との事。乗り換え版というバージョンだと、別会社の画像処理ソフトを使っていれば何と7,580円で購入できる。期間限定だったので、早速この廉価版を購入した。

情報不足と横着は時間と労力を無駄にするいい例えだ。

写真を趣味として、これからまた初心に帰って勉強しようとしている今の私にとって、自分のHPの画像が醜いというのも少し情けない。デジカメ画像を一旦フォトショップエレメンツに取り込んで編集・加工・保存処理し、それをまたコンテンツに貼り付けるという、少し面倒な工程が増えるが、容量が少なくかつ綺麗な画像がUP出来ると思えば、やらないわけにはいかない。少し強迫観念に囚われ始めている日記の毎日更新はひとまず棚に上げて、画像処理にこだわってHPを管理運営してみようかと思っている。2〜3日或いは週1回くらいの更新に押さえて、綺麗な画像をUPしてみるのもいいかもしれない。写真の腕も上がるかな。

そこで早速ブツドリ。これをフォトショップエレメンツ2で取り込み画像処理したら、ファイル容量も減り、画像もそこそこ綺麗だ.。山本さん曰く、高画質で撮り画像処理して容量を減らすのがコツらしい。私のデジカメは200万画素だが、もう少し画素数の多いい機種を買えばよかったかなと少し後悔している。

ところで画像のこのカメラ、ペンタックスMX.。小型軽量で旅行やスナップには重宝する。本当に小さく、金属ボディ−の質感も良い。小型軽量とi言っても今のプラスチック製とは異なり金属ボディなので、それなりに重量はあるが、当時はそれでもその小ささと軽さには驚いた。フォルムもなんとも言えず色気があって未だに興奮する。これも発売当初から25年近く使っているカメラだが、TTL測光がいささかくたびれてはきたものの、フルメカニカル機なのでマニュアルで撮影する分には十分使える。レンズも標準50mmでF1.4と明るい。



このペンタックスMXにテクニカルパンを入れて、明日から23日まで泊りがけで那須連山の麓まで遠出して来る。パソコンとオーディオは少しの間お休みだ。

11月20日
JAZZのレコードで、このたぐいのチェックに使われているソフトを私は知らない。探せばあるのだろうが、幸いにしてお目にかかったことがない。「このレコードを針飛びさせずにうまく再生できればオタクのシステムは優秀ですよ」てな物がJAZZのLPにあったら、もう少し違うアプローチをしていたかもしれない。ずっとJAZZを中心に聴いていてよかったなと思った。変な回り道をしなくて済んだと胸をなでおろしている。

今更のことである。テラーク盤の1812をはじめて自分のシステムで鳴らしてみた。一種の愛嬌というか洒落である。この大砲を針飛びを起こさずトレースさせるために、オーディオマニアの方はずいぶんと苦労されたのではないかと思う。私は正直なところ、その辺(トレース能力)のところはいい加減で、常用で針とびを起こさなければいいと思い、音の厚みや力強さなどの音質面に関心があった。というよりも、今までJAZZのレコードを聴いていて針飛びを起こしたことなど一度もないので、ことさらトレース能力については意識したことがなかった。

  

トラッカビリティテストの結果に拘っているつもりはないが(いや無意識下ではあるのかもしれない)、実験としては興味があったのでテストしてみた。自分なりにセッティングを追い込んだつもりでいるYAMAHAのYSA-2+シェルター501tyUで1812をかけてみた。SHUREのトラッカビリティチェックレコードではタフなレベル4までクリアーしたので一応安心はしていた。
アームの調整不足かカートリッジの能力か針圧の関係か、原因は不明である。
ダメだった。ものの見事に針飛びを起こしてしまった。う〜ん残念。針圧を変えて何度かトライしても大砲の所で飛んでしまう。音はいいのに......だ。これはカートリッジの問題か、アームの問題か。はっきりさせるためにはカートリッジを交換してテストしてみれば分かる。

ターンテーブルをマイクロの5000シリーズに変えて、ベンツマイクロL0.4で試してみた。アームはマイクロのMAX-282。シェルターのシェル1011にL0.4を取りつけ、少し緊張しながら針を落とす。ジャンジャジャ〜ン。大成功!パーフェクトにトレースした。JBL4348から腹の底に響くような大音量の大砲の音が飛び出してきた。ハイライトで続けざまに大砲が打ち鳴らされるが、全てズドドドーンと地響きを伴って音が炸裂する。このトレース能力に関してはベンツマイクロは100点満点だ。
こんなことに一喜一憂している。洒落のつもりで遊んでみたが、きちんとトレースできると、なんだかとても気分がすっきりした。カートリッジはトレース能力だけが全てではないことなど百も承知だが.....。

  

となるとベンツマイクロをYSA-2に取り付けてみれば、針飛びの原因がはっきりする。ところがYSA-2の一体型シェルにはベンツマイクロは取り付けることは出来ない。逆にシェルターをMAX-282に取り付ければいいか。しかし交換が面倒だ。トラッカビリティなる言葉を作り出した、本家本元のSHUREのカートリッジV-15Vでは如何なものかとも思ってはみた。しかし今日のところはもうトレースチェックはパスした。そのうち気が向いたらやってみよう。私にとってはたいした問題ではない。

今日はベンツマイクロでそのままJAZZのレコードを聴き込んだ。私のオーディオの目的は気持ちのいいJAZZを聴くことにあるので、限られた時間大砲の音ばかりを聴く気になれない。
夜も更けベンツマイクロを通してキース・ジャレットのピアノソロが心地よく部屋に響いていた。

11月19日
仕事の途中で久しぶりに新宿のヨドバシカメラに寄ってみたら、かなり店の様子が変わっていた。フィルムを買おうと思い、以前の売り場に行ってみたら、全く別の売り場になっていた。うろうろ探し回りやっとカメラ館(いつの間にかカメラ専門館ができていた)にたどり着いたが、そこにもフィルムは置いていない。フィルムはフィルム専用でフィルム館として独立したビルで売られていた。ひやア〜ヨドバシさん大したものだと驚いた。

さてお目当てのコダックのテクニカルパンを買おうとモノクロィルムのショーケースに行ったが見当たらない。店員に聞いてもハア??である。そんはずはない。フィルム専門館だもの。少しえらそうな人を捕まえて聞いてみたら、やっと見つかりました。でもちょっと見では分からない。TP-135-36としか表示されていなかった。

かなり特殊なフィルムのようだ。棚の下に凡例が小さな字で書かれていた。
「科学用写真の極超微粒子フィルム」-顕微鏡写真や天体写真用に開発された極超微粒子で高解像度のフィルム。現像液は専用のものを使用-の但書があった。

  
  
特殊用途で余程はけないのか、或いはコストがかかっているのか普通のモノクロフィルムの倍の値段がした。定価850円もする。

StudioK'sでいろいろなフィルムの仕上がりを見せて頂いたが、このテクニカルパンのフィルムの質感に目を奪われた。吉成さんもこのフィルムで「猫」や「H・ダビッドソンのエンジン周り」を取られていたが、現像後の仕上がりにしびれてしまった。ただSIO25という感度の物は使ったことがないので(写真好きといっても私のレベルはこの程度)、うまく取れるか少し心配だ。まア数打ちゃあたるだろうと気楽に考えてもいるが、三脚なしではちょいと怖い。とりあえず私が持っている一番明るいレンズF1.4をNIKON F4に取りつけ感覚を捉えるまで撮り続けてみようと思う。単眼の50mmだが基本中の基本のタマで、人の視野に一番近いといわれている。最近はズームに慣れてしまったので、感覚を取り戻すまで少し時間がかかりそうだ。


写真は写真で楽しんでいるが、オーディオも決して忘れている訳ではない。毎日レコードを聴いて楽しんでいる。カートリッジの針を手に入れた。MMのカートリッジ、SHURE V15V用のHEの国内生産物(日本精機宝石工業製)だ。V15V用の純正交換針は既に生産中止だが、国内でまだ作り続けられていることは嬉しい。現用の純正針は比較的使用時間も短いのでまだ十分使えるが、オークションで安く出品されていたので、予備用に購入しておいた。聴き比べもしてみたい。

カートリッジはここ何十年もMC型をメインで使っており、たまにMMで遊ぶ程度だった。ある方から「MMでもアームを選ぶとまた格別の音が出ますよ」とのアドバイスを頂き、また使い込んでみようと思っている。今までオーテクのアームAT1100に取り付けていたが、SME3009Vに付け替えて聴いてみようと思う。ユニバーサルヘッドではないので、カートリッジの交換はアームパイプごと行なわなければならないのが、AT1100と同様面倒だが、SME3009Vは多分にSHUREを意識して作られたと聞いているので、相性はいいはずだ。JAZZにSHURE V15 TYPEV、しかもSMEのアームときたら定番中の定番のようだ。暫くSHUREの音をきいていなったので、新鮮に聴こえるかもしれない。これでいい音が聴けたらトラッカビリティテストがもたらした福音としてゴンさんに感謝しなければならない。

  


11月18日
未だに興奮が続いている。風邪を患い微熱が続いて体が火照っているような感覚だ。もう一度初心に帰って写真への取り組み方について考えている。単に撮るだけではなく、その仕上がりを想像して被写体に向かう意識が芽生え始めている。今まで焼付けはD.P.Eにまかせっきりで、こちらが能動的に働きかけることなどとは考えてもいなかった。仕上がりについても自分で手を加えられる事が出来る事を体験して、今までとは違う世界が見え始めている。たかが半日、ほんのさわりの部分をかじっただけでこれだ。これからどこまで落ちて(?)いくのか我ながら空恐ろしい。

早速現有のカメラやレンズを引っ張り出し、点検を兼ねてクリーニングを始めた。まずは道具ありき。ガラスのケースに保管していたので、煙草のヤニや埃はついてはいなかったが、それなりに汚れていた。レンズにカビこそ生えてはいなかったが、もう一度レンズクリーナーで磨きをかけた。一つずつ行なうと結構な量になる。そこでまた思い出に浸って手の動きが鈍くなる。カメラやレンズ一つ一つに思い入れがあり、購入当時の情景が浮かんでくる。何だかオーディオ製品と良く似ている。

カメラは実用本位に購入したので、高価なものはない。ニコンのF4とライカのM3だけは値が張った。いずれもコレクションとしてではなく、今でも現用機として使い続けている。ただ最近はデジカメに出番を取られていたので、すこし休んでいた。クリーニングで現役復帰の準備が整った。

30年以上も前に買ったキャノンのカメラも現役で動く。大事に使っていれば早々壊れるものではない。ライカのM3などはほぼ私と同じ歳くらいだが、レンズにカビも生えていなければ機能に異常もない。もっともこのライカだけは10年位前に唯一中古で買ったものだが、当時から程度がいいものだったので、経年変化による劣化はほとんどない。お散歩カメラとして週末首から提げてアナログの露出計を片手に街中を良く歩いた。40歳台だとかなりキザでいやらしい光景だと自分でも思うが、近頃はそれなりに様になりかけている、と思っている。
      
クリーニングが終わったところで、ちらっとネットオークションでカメラ機材のコーナーを見てみた。現像オールインワンセットが格安で出品されていた。妄想が走った。風呂場を改装して暗室を造ってみようか?いやいやいくらなんでも早すぎる。まだ山のふもとをちょろちょろ歩いたいるだけなのにこの始末だ。まずはしっかりStudioK'sに通い基本を勉強する事から始めよう。


11月17日
今日は朝から晩までインドアライフ。といっても、自宅でではない。StudioK'sで創造的な一日を過ごした。StudioK'sとは、もともとオーディオとの関わりで行き来が始まったが、今日は本来のStudioの目的に沿った過ごし方をしてきた。イヤ〜とても楽しかった。未だ興奮冷めやらずといったところだ。

プロフィールにも書いたように趣味の一つに写真がある。小学生の頃から写真に興味を持ち、この歳になるまで結構コンスタントに写真を撮り続けている。しかし現像・焼付けまでは手が届かなかった。当初は経済的な理由、そして折からのカラー写真時代に突入し、素人ではもう手が出せない領域になってしまったため、早めに割り切りをつけた。もっぱら撮る専門で写真に関わってきた。今にして思うと写真の面白さの半分も分かっていなかったことに気づかされた。いや、今日が新たな旅立ちの出発点になった訳だから、遅すぎたという事もない。これから長い楽しい旅が始まると思えば、正に人生に遅すぎるなんて事はない。

今回山本さんのお誘いで、マルチフォーカスチューニングの主人公吉成さんご一行のモノクロ現像講習会に便乗参加させて頂いた。山本さん曰く、オーディオの為にも写真の知識・技能を知っておくことはいい結果をもたらす、根っ子にあるものは共通していると。私は現像・焼付けなど過去に一度も経験がないので、参加前は少し、いやかなり不安だった。

「創る」という意味ではオーディオも写真も自分の感性が表れるので、良く似ている。自分の好みの音、好みの画像にフォーカスを合わせ追求していく過程は一緒のような気がする。何も無理に両者を結びつけるつもりはないが、私の周りのオーディオ好きの人は、結構写真に興味を持っている人が多い。しかし、自ら主体性を持って目的の音なり画像を極めていくには、相当の経験と技術と熟練とを要すると感じた。

下の画像は山本さんやN島さんに撮って頂いた写真。プロが撮るとなんでこんなに綺麗なんだろう。ファイルサイズも私の半分しかないというのに...。
           
フィルムの違いによってプリントの結果が異なる事を実際のプリントを並べて  インストラクターのN島さんの手ほどきで、一から手取り足取り
具体的に説明して頂いた。コダックのテクニカルパン(ISO25)に魅力を感じた  現像の流れを教えて頂いた。超初心者の私でもものすごくよく
が、このフィルムで撮影するには相当経験を積まなければうまく撮れない。   理解する事が出来た。いやN島さんという飛び切り美人のイン
撮影の一つの目標が見えた。自分はこれで街の一部分を切り取ってみたい。 ストラクターの方の手ほどきがあったからこそ、より現像プリント
                                               が楽しかったのかもしれない(笑)。


現像の予行演習の様子
モノクロの現像とプリントの初体験の感想は、熟練すればする程、全て自分の意のままに作品が創れるようになる、その可能性にとてつもなく魅力を感じた。そして理屈抜きに楽しい。アドレナリンが出っ放し。現像液の中からポ〜っと画像が浮かび上がってくるその瞬間は、何とも言えず興奮する。赤色ランプの下で切り取られた時間の一瞬が、徐々に形となって生まれ出る過程は、幻想的でもあり神秘性すら感じてしまった。興奮はそれにとどまらず、僅かな露光時間の差によって、コントラスト、明るさが微妙に変化し質感や陰影が変えられる、フィルターや印画紙の違いによっても結果が変わる、その他諸々人の手が加われば加えられただけ結果に表れ、その奥の深さと無限の可能性にやられてしまった。
パソコン上でフォトショップなどのソフトでお気軽にデジタル画像をいじくり回すのとは次元が違う喜びがある。面白さという点では同じ部分もあるが、現像・プリントは理論と技術と人の手による作業が絶対的に必要で、まるでアナログレコードをうまく鳴らすためにカートリッジを交換したりアームを換えたりする過程と似ている気がした。自分の技量と感性が100%出てしまう恐ろしさもあり、とてつもなく奥が深い。ほんの一日、現像プリントの隅っこをごく僅かにかじっただけで、分かったような事を書いているが、その魅力、面白さの可能性に自分の予想通り完全にはまってしまった。とうとう山本さんはオーディオばかりでなく写真の世界にまで私を引きずり込んだどうしようもない超極悪人になってしまった。

お恥ずかしいながら、私の作品の一部を披露。撮影から現像・焼付けまで全て手作りの記念すべき第一号写真。

       

      


11月16日


OGさんから、早速画像メールが送られてきた。私が聴き込んでいる様子が写っていた。
大和市のOGさんの所に遊びに行った。OGさんは私と同年輩で、ここ2年ばかり前にアナログ復帰し、今JAZZに夢中になっていらっしゃる。若い時ステサンや別冊FMファンで当時のハイエンドの洗礼を受け、いつかは夢の実現をと描きつつ、ゆとりが出来たここ何年かで一気に夢の実現を果たした。趣味嗜好が私と似ていて「JBLとマッキンでJAZZ」の合言葉よろしく、大阪弁いえばコテコテにその筋でシステムを固めていらっしゃる。それはそれは見事なもので、一つの頂点を極めたといっていい。

OGさんとはこの夏以降3度お会いし、そのうちお邪魔しますといいながら、なかなかスケジュールが合わなかったが、ひょんなことから訪問日が決まった。ある一つのプレーヤーORACLE Delphi MK-Uがもたらした縁を感じてならない。その話はいずれ書くとして、まずはOGさんのシステムだ。
メインSPはJBL4344MKU、これをマッキンのMC1000で鳴らしている。入力はアナログがマイクロのRX5000シリーズ+SME+Ortofonがメイン、サブにGYRODEC、デジタルが何とESOTERICのP-0 とWadiaという涎の出るラインナップだ。他にも多種あったが、出色なのはブリロン。何だか私と良く似ている((グレードはOGさんの方が格段と高いが)。

私と同じブランドのJBLとマッキンを使っていても、出てくる音はかなり違う。JBL4344MKUの音は、一年半以上毎日鳴らしているだけあって、エージングも進み音の繋がりがとてもいい。さすが超ド級のアンプMC1000だ、4344を確実に制動している。低音のかぶりも感じないし、ホーンのきつさもない。音に余裕を感じる。部屋が広いということと、ベッドや納戸が吸音作用しているので、音のきれがとてもいい。やはりJBL43シリーズは広い部屋で鳴らしたいものだとつくづく感じた。


        

それにしてもOGさんの部屋はとても綺麗に整理されている。機器のレイアウトもさることながら、部屋のインテリアにも細かい神経を使われ、拙宅とは異なり物が整然と置かれている。そして生活空間の中にオーディオが溶け込んでいる。くつろぎのゴールデンタイムをこの部屋で過ごし、音楽と共に寝入りそして目覚める事が出来る。私とは異なるスタンスで音楽を楽しまれているが、一つの理想形だ。


  
MC1000のタンデムは迫力があって絵になる    カートリッジは皆Ortfonn                サブプレーヤーはミッシェル・ロンドン
  
初めてP-0の音を聴かせてもらった。初めに盛大     ちょっと訳ありなオラクル        部屋の明かりを消して、ブルーに輝くマッキン
な機械音にびっくりした。OGさん曰く、ソフトの優                            を見ながらJAZZを聴いていると、一日の疲れ
劣をすぐ見抜くという。化物トランスポート。
                          など飛んでいってしまうだろう

オーディオ談義で話が弾んだ。同年輩という事もさることながら、音の嗜好性が似ており、私と共通点が多い。ここまでにいたる経過も時間軸で捕らえるとまた良く似ている。学生時代オーディオの洗礼を受けのめり込んだが、金銭的なゆとりはなく、それでも可能な限りで音楽を楽しんだ。やがて結婚、子育て、仕事に追われ、いつしか音楽に関わる時間が減っていく。ところが昔とった杵柄、生活に少しゆとりが出始めたここ何年かで、かつての夢を実現させるべくまた音楽とオーディオの回帰の旅が始まる。かつて高価で買えなかったオーディオ製品も少し無理をすれば買えるようになった。更に製造中止になってしまったアナログ関連の製品などはネットオークションのお陰で市場に流通し始めた。かなり高騰気味だが、それでも何とか手に入れる機会は増えた。私やOGさんばかりでなく、そういう社会背景のもとオーディオ回帰をした中年男性が最近増えて来たのではなかろうか。

そんなことを思いつつ、OGさんのお宅を後にして、脱稿間近で超多忙なエイ出版の小林編集長の所に顔を出し、エールを送って帰ってきた。小林さん、土曜の夜だというのにガランとして誰一人いない編集室で目を赤くしながら机に向かっていらした。今が正念場のようだ。


11月15日 (UPしていたと思ったらメールの書き込みに夢中になって、更新し忘れてしまった)
今度の日曜日Studiok’sでモノクローム写真の現像プリント講習会が開かれる。写真を撮ることは子供の頃から好きだったが、撮る専門で自分で現像を行なったことは一度もない。いつかやりたいと思いつつ、50歳になってしまった。いつかはいつかで、決断しないといつかのままで終わってしまう。山本さんの一声で意を決した。まさに50の手習いでモノクロ写真の現像プリントに挑戦してみようと思う。何だかはまりそうな楽しい予感がして怖い。

現像のネタをまだ撮っていないので、お昼休みを利用してカメラをぶら下げ高円寺の商店街を歩いてみた。前は良く日曜日ごとに定点観測というわけでもないが、散歩がてらカメラを引っさげて歩き回っていた。銀塩カメラを持つのは久しぶりだった。最近はデジカメでお茶を濁し、その便利性に慣れてしまい横着をしていた。撮影してすぐにその場でプレビュー画面で確認出来るので、何度でも撮り直しが出来るので重宝はする。そしていつの間にか撮りっぱなしで、パソコンの中に溜まっていき、印刷して見る事がなくなってしまった。

デジカメでの撮影は一発勝負でないだけに、なかなか気を入れて撮ろうとしない。20枚撮ろうが30枚撮ろうが、お金はかからないし、取り直しもできるので、つい真剣味が薄くなる。そこへ行くと銀塩カメラは勝手が違う。その場でのプレビューは出来ないので、ワンシャッターに神経を注ぎ、構図を決めたり光を読んだりで手間がかかる。そしてまたそこが面白い。現像プリントが上がるまで出来栄えも分からない。仕上がりを見てがっかりしたり喜んだりで、結構スリリングでワクワクさせられる。デジカメを多用するようになって、写真を撮る面白さを忘れかけていた。久しぶりに興奮している。
カメラを片手に、写真を撮るという意識を持って商店街をブラブラ歩いてみると、見慣れた風景も少し変わって見えてくる。特急電車から見る風景と各駅停車の鈍行で見る風景との違いのように、街の細かなディティールが浮き彫りにされてくる。ここ何年かで商店街の様子もかなり変わっていた。高円寺はここ最近やたらと古着屋が増えた。新しい店がオープンすると決まって古着屋だ。まるで「古着屋の街」高円寺というイメージを演出しているようだ。
写真を撮る目と意識で街を歩いていると、新しい発見や街の意外な側面を見ることが出来て楽しい。少し重たいが、また以前のようにカメラをぶら下げてブラリ街を歩き始めてみようと思う。

11月14日
最近ネットオークションを見ていると、カートリッジもさる事ながら、ヘッドシェルも結構高値で取引されている。現在生産中のシェル自体が少ない事も背景にはあると思うが、それにしても値は上がる一方だ。SAECのセラミックシェルなどは2万円を超えることすらある。オーディオテクニカが頑張ってヘッドシェルを作り続けているが、それ以外に新製品もない訳ではない。ゴンさんが先日SHELTERのMODEL1011という新製品を持ってきて下さった。先日私も早速それを入手した。

このヘッドシェルは内部損失の大きい(鳴きにくい)材質のアルミ(6063)を採用し、重さは11gある。指掛け部分が分離しており、しかも指掛けには穴が丸穴とネジ穴の2つ開いているので、3通りの使い方が出来るようになっている。、マニアの人にも喜ばれるのではないかと思う。鳴きにくいというのがいい。しかもアナログ専業メーカーの新製品というのが安心と信頼をよぶ。私はオーディオユニオン御茶ノ水店で購入したが、ユニオン各店にもそろそろ置いているのではないだろうか。価格は¥5,500と手頃である。ネットオークションで古い○○○を1万円近くで買うよりはいいと思う。手にとってみると、なかなかいい造りだ。オーテクと違い天板に穴が開いているのでベンツマイクロのタイプのカートリッジも取り付け可能だ。取り付けビスもステンレス製で大中小3種類入っている。リード線もなかなかいい。

       
     有限会社 シェルター Tel:0297-78-2491 (私はシェルターの回し者ではないが、ファンではある)

ユニオンに行ったついでにカートリッジのスタイラスクリーナーも購入した。初めはライラのクリーナーを買う予定でいたが、ショップの人の話を聞いているうちに気持がぐら付いてきた。「アナログレコードを本気で聴き続けるなら、これしかありませんよ」の殺し文句で一気に動揺した。そう、世界で一番高いスタイラスクリーナー、Drスタイラスに。購入予定のリストの中ではプライオリティは限りなく低くかった。今までは乾式の刷毛で埃を払うだけだったので、次はライラのクリーナーと決めていた。

この製品の情報はAA誌他で目にしていた。しかも先日ゴンさんが我が家に持ってきて実演してくれたので、効果の程も確認している。しかし、いかんせん高価だ。たった5ml強で¥16,800もする。考えあぐねた。一旦ショップを出てうろうろ歩き回った。オークションなどではつまらない物にでも、前後の見境なく熱くなって再入札を繰り返す事もあるというのに、たかがクリーナーしかも5mlで¥16,800には優柔不断になってしまう。御茶ノ水駅 聖橋口の手前に「穂高」という、学生時代によく行った喫茶店に入って煙草を何本か吸った。3本目で結論が出た。エイヤーで銀行のATM機へ直行した。ゴンさんのトラッカビリティテストから、思わぬ展開になってしまった。本当にゴンさんは悪い人だ。(笑)

11月13日
昨日アナログを鳴らしたらAudion+WE300Bで若干ハム音が出た。試聴レベルでは問題ないが、ボリュームが時計の位置で12時を過ぎた辺りからだんだんと耳障りになる。アースの取り回しを調整したり電源コンセントを差し替えたりしたが、ハム音は消えない。カートリッジの接点もチェックしたが修まらなかった。CDの入力では全く問題がないので、カートリッジ→フォノイコ間に原因がありそうだ。ゴールドムンドに接続するとピタッとハム音は修まる。今のところ私の知識では対処不可である。アコリバのRE-9でも導入してみようか。少し気になるが、試聴レベルでは聴こえないのでよしとする。

カートリッジを点検したついでに、再びチェックレコードで再生系を点検してみた。今回は米盤シュアーのトラッカビリティテストレコードを用いた。このレコードは結構マニアックで左右それぞれ独立してチェックが出来るようになっている。B面には片チャンネルごとにELオルガン、ピアノ、アコーディオン、ハープシコードの音源がレベル4まで入っており、トラッカビリティを細かくチェックできる。スタイラスの磨耗度、歪も確認できる便利なソフトだが、こんなテストは正直言ってそうそうやりたくはない。辛気臭くてかなわない。前回再調整でかなり追い込んでセッティングし直したので、概ね良好だった。


 シュアーが自社のカートリッジテストに用いたチェックレコード           前回の調整時に用いた45回転PCM録音レコード

11月12日
AudionとWE300Bの組み合わせの音はなかなかいい。昨日は時間の関係もあって限られたソフトしか聴けなかった。今日もそれ程聴く時間があった訳ではないが、女性ボーカルを中心に何点か聴いてみた。耳がくすぐられるようで、一瞬ゾクっとする時がある。別にWE300Bだからという訳でもない。ソフト自体の優秀な部分が多いとは思うが、それでもWE300Bはとてもリアルに再現してくれる。声にがさつき感や神経質なところがなく滑らかに耳の中に入っていく。 

  

こうなると、むくむくとアナログの音も聴いてみたい気持ちになってくる。いつしか、時間のことなどは飛んでいってしまう。ついつい夜遅くまで聴き込んでしまい、少しばかり変わった環境で音楽を聴いているので、そのしわ寄せが夕食時間や家族とのコミュニケーション更には睡眠時間にまで影響してしまう。平日はほどほどにしておかないと身が持たない。といいながらも、いそいそとアナログのラインにセットして聴いてしまう愚か者である。

      

RADIUSV+クラビス+ROKSANフォノイコからAudionにつなぎD55へ。フォノイコからの入力で若干ハム音が出てしまった。アースの取り回しに問題がありそうだ。今日は未調整だが、その点を除けば、これがまた実にいい音だった。イメージ的にはアナログレコードと真空管アンプのコンビは、低域もぶかぶかで高域もナローという、郷愁を誘うような音色と思われがちだが、そのように思われている方には、このコンビの音を是非お聴かせしたい。文書でくどくど説明するより一聴して頂くのが一番説得力がある。これはこれでバランスがとれた一つの完結した音(作品)であり、他のシステムでは聴く事のできない味である。

いろいろな料理があるのと同じで、音にも様々な再生音がある。一つの自分なりの音を追求していく一方で、ふっと息を抜いてこういう音を聴いてみるのもオーディオの楽しみだと思う。ただ、こういうことばかりしていると、いつまでたっても落ち着けないのが困りものだ。真空管に明かりが灯ったら、真空管アンプそのものにもにもまた再び興味の明かりが灯り始めた。ひょっとしたらStudiok’sで以前使っていたOTLアンプ、SDサウンドのAW−301を近々モニターできるかもしれない。


11月11日
YASUさんからお譲り頂いたWE300Bを早速Audion Silver Nightに取り付けて聴いてみた。厳密にはWE300Bに合わせてバイアスや回路の調整等をしなければいけないらしいが、とりあえず音出し確認としてそのまま差し込んだ。WEの球を交換し回路調整を少し行なっただけで、製品版のSilverNightは一挙に15万円近く価格が跳ね上がった記憶がある。ほとんどWEの球の価格だと思うがびっくりした。回路の調整という部分は気になるところだが、オリジナルの球と差し替えて聴いてみた所全く正常に音は出る。ラインはCEC TL5100Z→Audion SilverNight→D55ES。ソフトは重低音から高音まで満遍なく入っており、しかも高音質でかなり厳しいソフトで、私の最近のリファレンスのヘルゲ・リエントリオの「スパイラル・サークル」。

高々7W程度の出力しかない300Bだが、ボリュームの位置は時計の10時で、もう腰を抜かすほどの大音量が出る。これはD55ESの高能率との相乗効果に他ならない。まず圧倒的なパワー感にはいつもながら驚く。これはなにもWE管に限らずロシア管や中国管でも確認済みだ。バックロードホーンのD55は高能率(公称98db)のため、低出力の真空管アンプとは相性がいい。AUDIONの基本設計が優れていることも貢献している。純クラスA回路により、スーパーリニアドライブで直熱三極管300Bの特性を余すところなく引き出し、入力段から出力段の全てにわたってNFBを全くかけていないからであろう。

   

真空管アンプの場合、おいそれと即時に球の交換はできないので(球が高温になる為)、球自体の比較試聴にはタイムラグが生じる。今回は初めからWE300Bだけで聴いた。これだけいい音が出ていれば、もう球を交換して遊ぼうなどという気持ちにすらなれない。十分満足し、ずっと聴き込んでしまった。それぞれの球の固有の音は確かにあるが、とりあえず300Bの最高峰として君臨するWesten Electricを聴いてしまったら、もう後戻りはできない。せいぜい同じWE管でヴィンテージ物との比較くらいだろうが、それはやってみようとも思わない。程度のいいヴィンテージ物など私の手に入る訳もなく、またそこまでの拘りもない。


ノンNFB回路のためか音の厚みは相当なものだ。HMA9500MkUとは一味も二味も違う。HMA9500MkUは勿論上下とも音が伸びスカッとしてとても気持ちのいい音を出してくれる。特に高音ピアニシモ部の音の綺麗さでは9500の方が勝っている。ただハードバップのJAZZを聴く限りでは、そこまでの繊細さを私自身が要求していない。荒削りなノンNFBの音のほうが音に躍動感があり私好みだ。今日聴く限りでは300Bに音の破綻は全くない。残留ノイズやハム音も通常試聴レベルでは皆無である。フルオーケストラを大音量で聴くような事でもない限り、AudionとWE300Bの組合わせはとてもいいバランスだ。ボーカルものやピアノトリオをそこそこの音量で聴く限りクリップすることはないし、直熱三極管の持ち味が発揮されてとても芳醇な音を聴かせてくれる。

CDPを替えてみた。ここはやはり真空管同士の組み合わせが「おつ」というもの。ZIA NEWFUSION64との組合わせで、音は更に力強さと繊細さが増した。ZIAは先日聴いたCHRODのDAC64と同じパレスアレー方式のDACを採用している。いや逆だ。コードがZIAの方式を採用したのだった。ビットストリーム方式とは異なるDACで、私のお気に入りの音だ。多分に先入観と思い込みがあるのは分かっているが、この組合わせはとてもいい。困った困った。せっかく引き算が起動に乗り始めた矢先なのに。ラックの前に300Bが鎮座している。また機器がどんどんせり出して来ると今年の夏のような状態に逆戻りしてしまう。


       


11月10日

予め予期していた以上の満足すべき結果がもたらされ時、人(私)は心を動かされ感動する。お昼はインスタントラーメンです、とOTさんから言われていた。高級四川料理店のもやし担々麺のように見えるこのおそば。実は一袋ン百円のインスタントラーメンだ。ところが実に美味かった。素材をどのように料理するかで味はガラッと変わってしまう。料理人の腕の見せ所だ。素材はインスタントラーメンだが、OT奥様の手にかかると高級四川料理に化けてしまう。今日はインスタントラーメンで感動してしまった。
オーディオにも同じことが言える。素材は同じ1枚のアナログレコードでも、カートリッジ・アーム・フォノイコを選びケーブル・アンプ・・・・SPで全然別物の音になってしまう。使い手の腕の見せ所だ。
「LYRAの新フォノイコ アンフィオンがあるから聴きに来ませんか?」のお誘いで、OTさんのお宅にお昼時お邪魔した。その時出されたのが上のモヤシソバである。

さてライラの新フォノイコだが、初めはゴールドリング(あれ!オルトフォンだったかな?)のカートリッジをパートリッジのトランス受けでアンフィオンのMMに入れて聴かせて頂いた。47技研のPアンプで15Ω仕様のロジャースLS3/5Aを鳴らした。このロジャース25年以上も鳴らし込み、すっかりOTさんの音になっている。100Hz以下の音は出ていないはずだが、脳の補正回路が働くためか、実にふくよかな低音が聴こえる。小型ゆえ音場再生が見事で空間の表現力は、さすがかつてのBBCのモニターSPの座を射止めただけの事はあると思った。特筆すべきは小音量時でも音が痩せないということだ。低域と高域のバランスが崩れることなく量感豊かに音が前に出てくる。ロジャースLS3/5A手のひらに乗ってしまう程小型だが、決して侮れない。 ニアフィールドで聴くと目の前にミニ箱庭が展開し自分だけの世界に入り込んで入ってしまう。いやーいい音だった。あれ何の話だ?そうそうアンフィオンだ。すっかりLS3/5Aの音に魅了されてしまったので、最初に聴いたカートリッジの種類を忘れてしまった。

仕切り直しで、ライラのクラビスに替えてMC受けでアンフィオンの音を聴く。これはドンぴしゃりはまった。純正同士の組み合わせという事もあるが、クラビスが水を得た魚のように快活に歌っている。ホルストの惑星 バイオリンのピアニシモの楽章では消え行くようなバイオリンの音色が実に綺麗に響いてくる。アンフィオンは基準の音を弦楽器に置いているのではないかと思えた。クラビス&アンフィオンのコンビは小音量の弦楽器をとても美味く鳴らすベストカップルではないだろうか。ヘリコンやパルナサスでも聴いてみたいと思った。

        
   非常にシンプルな外観だが、作りはしっかりしており、高級感がある。   トランスはパートリッジを使用 

      
    アームはクラフトの3300を使用                        比較したメインフォノイコはモノラル仕様ののディネセン

実は今日OTさんのお宅を訪問したのはアンフィオンの試聴もさることながら、実はSAECのアーム407/23をメンテナンスに出すためだ。元サエク(オーディオ・エンジニアリング)の開発エンジニアの方が個人でサエクのアームのメンテナンスをされている。その世界では有名な方だが、一般的な形では営業されていない。注文が殺到するとさばき切れないのと補修部品に限りがあるので、口コミで紹介者を通してのみメンテナンスを請け負っている。

OTさんと連れ立ってそのTさん方を訪れた。初めにアームに関する講義を受ける。この講義を受けないと先に進まないらしい。延々2時間以上SAEC407/23の優秀性についてお話を伺った。何せ開発者の方だから詳しい事といったら右に出る人はいない。308や506との比較に始まって、他社のアームのメリット・デメリット、アームの理想的な形状の話等、それはもう濃厚で面白いお話をお伺いする事が出来た。アーム開発者の生のお話が聞けるチャンスなどそう多くはない。

軸受けの精度と滑らかさの点において、きちんと整備された407/23を超えるアームはないとの事だ。、ナイフエッジの構造的な優位性、スタティックバランス型がアームの基本的な形状であり原理原則にかなった理想形である事 ピボット受けのベアリングの問題点などの話から、比較広告ではないが如何に407/23が優秀なアームかが理解できた。

こちらでメンテナンスを受けると、ナイフエッジ部は勿論研ぎ直し、ナイフ受けの部分も場合によっては交換、回転部分のベアリングは全て最高級の新品に交換し、接点も磨きなおすので、工場の生産ラインから流れてきた新品より精度と感度が上がるとの事である。


工房に持ち込まれた私の407/23 何日か後に新品以上に新品になって戻ってくる予定だ 

407/23についての興味ある情報をお一つ。受け売りなので私の言葉ではない。

昨年アメリカのアマチュアオーディオ愛好家500人が集まって世界中のアームの聴き比べを行い、優秀アームの投票を行なったそうだ。並居る世界の名機のその中で、最高のアームとしてダントツの票を取ったのがSAECの407/23だったそうだ。SAECは当時アメリカには輸出していなかったが、香港経由で多くのSAEC製品が流れたらしい。407/23も相当数アメリカに渡ったそうで、その当時からとても人気が高かったらしい。
今回最優秀アームに選ばれ、メンテナンスの依頼もどっと増えたため、対応に四苦八苦との事だそうだ。

ヘッドシェル ULS-3Xの開発秘話も伺ったが、その話は又後日。407/23はこのヘッドシェル抜きには語れないらしい。

地下室のメンテナンス工房を見せて頂いた。画像を紹介できないのが残念だが、正に男の城。ありとあらゆるメンテナンス工具に囲まれよだれが垂れそうな工房だった。その中で日夜アームの補修点検に追われていらっしゃる。こうして余生をかつて自分の作ったアームのメンテナンスで過ごされる生き方は、技術者の理想的なスタイルではないだろうか。

11月9日
越谷に足を延ばしたついでに、独りでケアハウスに入所している母の所へ寄った。あと数年で80歳にならんとし、足は変形性関節炎で完全にO脚曲がり、胃には悪性ポリープを飼い、満身創痍の身でありながら、私など足元に及ばないほど未だに精力的にボランティアを始め各方面で活動を続けている。頭が下がるというよりも、私はこの母の子であって本当に良かったと思っている。久しぶりに見た母は一段と小さくなり可愛らしくなっていた。たわいも無い話に3時間以上も付き合わされたが、親孝行は出来るうちにしておきたいと強く思った。あと何年こういうことが出来るだろうか....。


さて本題。何から書き始めたらいいのだろう。今日の興奮を思い出すと、打ち込む指が止まってしまう。感嘆符人間で、いつも驚いている私の事だから、普通に「驚いた」と書いても陳腐で変わりばえしない。う〜ん困った。

自作派ホームシアター ネッシーの棲む家、ネッシー使い東の横綱AE86さんのお宅に所沢の天野さんと二人でお邪魔した。

18畳のオーディオルーム件リビングに5本のネッシーが牙を隠して静かに息づいていた。部屋全体を見回すとAE86さん流に整然と置かれた機器の塊(そう「カタマリ」という表現がよく似合う)が目に飛び込んでくる。中には見慣れた機器も何点かはあったが、ひときわ目を引いたのが10個のトランスで構成された化物自作フォノイコライザーだ。100万円を超えるコニサーにも圧勝したといわれるフォノイコ、トランスの電源だけでも4個ある。その全体のたたずまいは息をのむほどで、実物はHPの画像の比ではない。説明を受けなければ、誰もこれが単なるフォノイコだとは思わないであろう。

指が動き始めた。少し話が長くなりそうなので、オーディオ雑記帳18に別記することにした。

         
 これが噂の10トランス連結フォノイコライザーの本体        さてこのブルーに光るウルトラマンのベルトみたいな物体は何でしょう?

フォノイコづいている。明日はOTさんのお宅でライラの新製品アンフィオンを聴かせてもらう予定だ。 


11月8日
夜7時過ぎゴンさんがダイナベクターのアームDV505の取り付け部分の改良のため、本体部分を引き取りにいらした。よっしーさんにコンディションのいい状態でインプレして頂くために最終調整を行ないたいとの事だそうだ。10時過ぎまで情報交換やらよもやま話で楽しい時間を過ごす。

今日早速にYASUさんからWE300Bが届いていた。余りの素早い対応に感激した。そして梱包の箱を見て驚いた。真空管2本の梱包にしてはなんと大きい箱だろう。梱包の丁寧さにも感激した(この場を借りてYASUさんどうもありがとうございました)。早速箱を開けて取り出してみる。Westen Electric 300Bの黄色い横文字がネックにさん然と輝いている。ブランドの力は凄いと思った。


  
上に乗せたタバコの箱 15cmの真空管の梱包としては異様に大きい                   黄色い文字がまぶしく写る

300Bは今まで中国産、ロシア産のいわゆる廉価物(WE製などとても高価で手が出せなかった)を使ってきたが、製品名の印刷はやはり今ひとつ野暮ったく写った。安くて音がよければ、実質を重んじたい私には満足できるのだが、WE300Bを見るとちょっと気持ちがぐらつく。化粧箱や本体ネックに印刷されているWEの文字の実物を見ると、音を聴く前からいい音が出そうな予感がしてくるから不思議だ。今までの歴史、実績、評価がWESTERN ELECTRICの文字に乗り移り、ブランドの魔力を見せ付けられる。昔から一度は使ってみたかった憧れの300Bという思い入れがあるから余計眩しく見える。

私と同年代の人は、オーディオに目覚めたのは恐らく学生時代の頃ではないかと思う。私も当時は暇はあってもお金がなく、お店やSJ誌の特集号、ステサン誌等で世界の名機を羨ましく眺めるだけ、決して手に入れることなどできないと、ため息を飲んで諦め、それでも何時かはと夢だけは膨らませていた。WE300Bに限らずだが、今現実にこうしてかつての憧れの製品を目の前にして見ると感慨もひとしおだ。目の前にあるというだけで幸せな気持になれる。こうして少しずつ物が増えてしまった。タハハハ....「.引き算」はどこにへやら。

しかしここまで思いいれも激しいと、実際の音など半ばどうでもよいと思ってしまうのが少し怖い。相当な先入観がインプットされているので、冷静な耳で聴く事が出来るだろうか。ブランドはプラシーボ効果を助長させる。すぐにでも聴いてみたいが、少し熱を冷まして気持を落ち着かせてから聴いてみる事にしよう。


11月7日
東京は秋の風情を楽しむ間もなく、いきなり冬が来てしまった感じだ。急に寒くなったのでそろそろコタツ....ではない、真空管アンプを使ってみたいと思っていた。その矢先以前から一度は使ってみたかったWesternElectricの真空管WE300Bが近々手元に届く。ビンテージ物は高すぎて手が出せないが、復刻版をYASUさんから譲って頂ける事になった。

さっそく夏の間休眠していたAUDION 300B SilverNightを引っ張り出し、管の交換の準備をした。現在はロシアのSOVTEKが挿してある。AUDION純正の管と比べて力強さがあり、安価だが気に入っていた。今年の冬はSATRIアンプが来るまで、これでD-55を鳴らしていた。ご承知のようにD-55は能率が極めて高いので、出力6W足らずの300Bでも大音量を出さなければ破綻なく音楽を楽しむことができた。300Bは古典的な直熱管ではあるが、silverNightとD-55との組み合わせでは決してノスタルジックな音ではなく、ドライブ力もそこそこあり、女性ボーカルの音などリアリティある描写力が魅力的だった。大音量で鳴らすことは始めから考えていなかったので、冬の夜中暖かい部屋で独り静かにJAZZボーカルを聴く時などは打ってつけの組み合わせだった。さてさて復刻版とはいえWEである、WE300Bではどんな音を奏でてくれるのか今から楽しみである。JBL4348でも鳴らしてみたい。

  
 暫く休眠していたAUDION 300B SilverNight 純正管からSOVTEKに交換  JBL4348でも鳴らしてみたい

まあ次から次へとシステムを聴き比べ、節操がないとは自分でも思っている。ラーメンばかり食べているとたまには日本蕎麦も食べたくなる心境に似ているが、今は何とかそれができる環境なので、一度の人生いろいろな音を楽しんでみたいといやらしくも自己弁護。なんだか浮気をしているような後ろめさもないではないが、マッキンも9500もSATRIもムンドもL02Aもハイエンドの飛び切り美人ではないが自分の中では皆正妻。みんな違ってみんないい(書けば書くほど言い訳がましくなってしまうが)。

真空管の話でついでながらZIA NEWFUSION64。アナログアウトプットに6922/ECC88/6DJ8を使用しているが、購入後ずーっと電源を入れっぱなしで8ヶ月経った。平均寿命8,000時間といわれているが、今のところ歪もなく全く正常でいい音を出している。いずれは真空管が逝ってしまう日が来る。それに備えて予備球を何点か揃えている。中を開けたら真空管はロシアのSOVTEKが使われていたが、ZIA本体はイギリス製なので、せっかくなら球もイギリス製のムラードを使ってみたい。SOVTECは現在も生産中で当分市場からなくなることはないと思うが、ムラードやフィリップスの新球は将来間違いなく手に入りにくくなるので、まだ安価な今の内に揃えておいた。交換は暫く先のことになるが、球の差し替えでどんな音になるのか、これもまた楽しみである。
やれやれ好奇心が旺盛というか気が多いというか我ながら......。
  
 ZIA NewFUSION64 96KHz64bitカスタムパレスアレーDAC搭載 MullardとPhilipsの真空管


11月6日
調整が終わったSAEC407/23+ベンツマイクロL0.4でレコードを何枚か聴いた。自分ではかなり追い込んだつもりでいるので、安心して聴くことが出来た。比較の意味で他のカートリッジでも聴いてみたくなる。こうなると目的と手段がだんだんと逆転してしまう。音楽を聴いているのか、オーディオで遊んでいるのか分からなくなるときがある。正直言って両方ともある。無理に自分の気持を抑えることはせず、趣味なんだからやりたいようにやればいいと最近では開き直っている。

今更カートリッジの聴き比べとは陳腐な試みのようだが、同じレコードを傾向の異なるカートリッジで聴くと、それぞれのカートリッジの持ち味が出てやはり面白いものだ。カートリッジの種類だけ違った音が聴けて楽しみ方も増える。こういうときはやはりユニバーサルアームが便利でいい。またアナログの面白いところでもある。CDではこういう訳にはいかない。コンバーターを交換するだけで何十万円もする。

        
モノラルレコードをOrtofonのMONOとSPUで聴き比べをしたが、モノラル盤にはやはりMONO専用のカートリッジが合う。今まで散々聴き比べはしてきたが、テストレコードでアームとカートリッジを調整し直し聴いてみると、新鮮な気持になり、より違いが明確に分かるようになった。MONOは音がぶ厚くていい。中音の音が特にいい。音の密度が高まるようで音に力強さが加わる。スクラッチノイズもほとんど拾わない。音像に奥行き感が出てモノラルにもかかわらず立体的に聴こえる。こうなると上位機種の25Dでも聴いてみたくなる。ニクス時代の物は手に入りにくいにので復興版の25Diでもいいから聴き比べをしてみたいと思ってしまう。

実は先日FRのトランスXF-1のLOWタイプを入手した。近々SPUのT-1やUESUGIその他のトランスとの聴き比べをする予定だ。聴き込みに少し時間がかかるので、平日では出来ない。今度の日曜日あたりにやってみようと思う。

テストレコードをきっかけにまたアナログ面白さに火が付いてしまった。こういうことは周期的に訪れてくるが、当分アナログでの遊びが続きそうだ。

11月5日

昨日テストレコードでカートリッジをチェックしたところ不甲斐ない結果だったので、早速昔のテストレコードを引っ張り出して再度チェックしてみた。25年も前のレコードだが、当時DENONがPCM録音を本格的に導入し始めた頃のレコードで、この頃を境としてアナログレコードにもデジタル化の波が押し寄せていた。
当時はダイレクトマスタリングもののレコードも出始め、ザ グレート ジャズ トリオの「ダイレクト・フロム・L・A.」のトニー・ウイリアムズのドラムを聴いてダイナミックレンジの広さに驚いた覚えがある。そういえば先日StudioK'sで聴いた「HigtWay」もこの頃のダイレクトマスタリングレコードだった。私もL.A.4の「家路」や「なき王女のためのパヴァーヌ」等をよく聴いていた。

チェック用のレコードもPCM録音に加えて45回転の高音質ソフトで、今聴いても生々しい音だ(裏面がPCMのPRも兼ねて通常の音楽ソフトが入っている)。

最近は横着をして、カートリッジの取り付けやアームの調整等を手抜きしていた。針圧だけは追い込んでいたが、初心に帰って基本どおりきちんとセッティングし直そう。ちょうどAA誌の別冊「アナログディスク再生3」も出たことだし、これを読みながらもう一度プレーヤー周りを整備してみようと思う。とりあえず今日は時間も時間なのでSAECのアーム407/23だけ調整してみた。アームの取り付け位置をテンプレートで計り直し、オーバーハングも12mmに再調整した。シェルの傾きは天板に水準器を乗せ、カートリッジの取り付けも一旦ネジを外して付け直した。ちなみにシェルはSAECのULS-3Xを使い、カートリッジはベンツマイクロのL0.4を取り付けた。これでチェックレコードをかけてみた。

テスト項目は周波数特性、クロストーク、位相、ワウフラッター、トレーシング能力等で、とりあえず全ての項目はクリアーした。昨日のトラッカビリティの項目こそないが、トレース能力は針圧を1.8gまで落としてもクリアーしたのでテラークの大砲でも聴かない限り、通常の試聴では問題なさそうである。これでとりあえず1つのアームの調整が終わり、喉のつかえもやや治まった。

11月4日
一転して今日は終日部屋の中で過ごした。午後からはゴンさんがレコード数枚とカートリッジ何点かを持って遊びにいらした。昼から夜まで、ずーっとアナログレコードを聴いていた。今日もまたいろいろな発見があり、また課題も見つかった。

アナログレコードのチェックレコードをゴンさんが持ってきた。かつてはレコード愛好家の方はほとんど持っていたと思われる。今日久しぶりにこのチェックレコードで自分のシステムをチェックしてみた。実はここで少しショックなことがあった。YAMAHA GT2000Xに取り付けたYSA-2とシェルター501Uの組み合わせでトラッカビリティのチェックをしたら、レベル1で既に左チャンネルに歪が出てしまった。カートリッジの取付をよく見たら、若干傾きがあった。さすがチェックレコードだけある。ほんの僅かな傾きをも見逃さず警告してくれる。早速調整しなおして再度チェック。ところが今度はレベル2で歪が発生、レベル3ではもう完全にアウト。いろいろな要因が考えられると思うが、どうもYSA-2のアームに原因がありそうだ。

他のアームとカートリッジの組み合わせでもチェックしてみたが、我が家のシステムはほとんどレベル3で歪が発生してしまう。まだまだ詰めが甘い。今後じっくり調整してセッティングを追い込んでいく必要がある。このトラッカビリティチェックはとてもシビアーなテストだが、ゴンさんいわくレベル3を軽くクリアーしてしまうアナログシステムもあるとのこと。挑戦意欲が湧き上がってきた。久しくチェックレコードなどかけていなかったが、早速レコード棚から自分のチェックレコードを探し出し、明日からしばらく全てのアナログシステムを再調整することにした。

一月近く前にゴンさんからダイナベクターのDV505のGT-2000仕様をお預かりしてたが、なかなか取り付けて聴く暇が無かった。今日製作者ご本人がいらしたので、ここはやはり手馴れたゴンさんにセッティングしてもらう以外にない。さっそくGT2000XにDV505を取り付けてもらった。

  
純正品と見間違うばかりに、ぴったりフィットする。GT2000Xはベースが茶色なので、アームの黒とのコントラストがマッチしより一層見栄がいい。ダストカバーも閉まるし、申し分ない。さっそく手持ちのカートリッジ何種類かでGT2000仕様のDV505を聴いてみた。


       

最初はベンツマイクロL0.4、続いてビクターのL1000(余談だが先日ヤフオクを見ていたらこのL1000が12万円以上で落札され、未だに根強いファンがいる事を知った)。それぞれのカートリッジの特徴をしっかり出しており、このアームの潜在能力の高さを二人で確認する事が出来た。すばらしいの一言を添え、へたなインプレはやめておこう。興が乗り次から次へとカートリッジを交換し、またレコードもオリジナル盤と日本盤とを聴き比べ、7時間余りも遊んでしまった。

  当然のことながらカートリッジを替えるたびに音がコロコロ変わる。その中で自分の好みの音を見つけるのもアナログの楽しみ方だ。しかし自分の好みを自分自身ではっきりと分かっていないと、カートリッジに翻弄されてしまう。カートリッジを交換するたびに、これもいい、あれもいいになってしまう。聴き比べは楽しいが、迷いも生じて下手をするとドツボにはまってしまう恐れもある。そのためにも常に原点に帰れる自分自身のリファレンスカートリッジを決めておく必要がある。

SPUは別格として、現状の私のリファレンスはシェルターの501TypeUに落ち着いている。私的には価格も手ごろだし、音もニュートラルで奇をてらった所もなくウエルバランスだと思っている。
カートリッジの聴き比べには、アームも感度の高いハイクオリティのものを選択しなければならない。DV505はその特異な姿といい構造といいユニークなアームだが、カートリッジ一つ一つの違いを明確に引き出す優れたアームだ。ゴンさんの垂直スタビラーイザーの追加による改造によって、更に音の切れが向上しているようだが、こういうアームがだんだんと世の中から姿を消していくのは残念でたまらない。現状でもDV507が市販されてはいるが、28万円という高価格とケーブルが横出しでない為GT2000Xには取り付けられない。GT2000にDV505の取付を示唆されたよっしーさんに敬意を表したく、また機会があればよっしーさんにインプレをお願いしたいと思っている。

今日は長時間アナログレコードを聴いて過ごしたが、不思議と疲れない。音が柔らかいのだろうか。CDだと7時間も聴いていると途中で休みたくなるが、そこがデジタルのきつさなのかもしれない。ともあれ、今日はアナログでとても楽しいひと時を過ごす事が出来た。

11月3日

昨夜2時間位しか寝ていないが、凝りもせずゴルフに行く。7月の炎天下、倒れそうになりながらプレーをした、武蔵松山カントリークラブでのリベンジだ。今日は雲・風ひとつ無く絶好のゴルフ日和、最近こんないいコンディションの中でプレーをしていない。これでスコアーが悪かったら何の言い訳も出来ない。久しぶりに気持ちのいいゴルフが出来た。

スコアーはいつもどおり悪かったが(長期低落傾向)、快晴、無風、低湿度、適温の下で一日中体を動かしているだけで気持がいい。

昨日紹介したカルモ・シモサカのノーボは、美味しい採り立ての豆を日本の人に味わって欲しいというブラウンチップの配慮で、100g300円と決して高くない。しかも国内どこでも配送してくれる。私は別にブラウンチップの回し者ではないが、こだわりの珈琲を飲んでみたいと思われる方は連絡してみるといい。TEL03-5306-2290 FAX03-3314-4150

11月2日
まだ完全には吹っ切れていないが、割り切っていく事に決めた。ローカルな話でも、違う土地の人にとってはある意味で新鮮な話かもしれない。その日感じた事、経験した事をオーディオだけにとらわれず、気ままに記録していこう。OTさんの奥様からとても勇気付けられるメールを頂いた。つきつめれば自分の為に発信しているのかもしれない。だから仮面の告白だとしても(それもそろそろcomming outしようかとも思っている。自分の言葉に責任を持つために)、自分の足跡として、自分に嘘をつかず、今までどおりのスタンスでWebの容量がなくなるまで続けていく事にした。

阿佐ヶ谷のブラウンチップでカルモ・シモサカコーヒーの生産者兼オーナーの下坂匡さんをむかえての交流会があった。ここの珈琲を8年近く飲み続けているので、ぜひ生産者の方の話を聞いてみたく、交流会に参加した。
28年前47歳の時、ブラジルに入植して0からの出発でファゼンデーダ(大農園主)と呼ばれるようになるまでの苦難の歴史を直接ご本人から聞くことが出来た。現在の農園があるセラード地区との巡り合い(当時はコーヒーの木一本も生えていない原生林だったそうだ)、酸性土壌を改良するため大量の石灰を散布し、またブラジルでは初めての試みで牛糞・鶏糞を主体とする有機農法を取り入れたこと等々大変興味深い話を聴くことができた。

1700ヘクタール5つの農場に牛糞をまく、考えただけでも気が遠くなりそうだ。しかし下坂さんはこつこつまき続けている。

最近巷に有機栽培・無農薬コーヒーを看板に掲げているお店をみかけるが、そのほとんどがまやかしだそうだ。下坂さん本人がそれに8年間取り組み、血の出るような苦労の挙句、無農薬栽培は諦めたとのこと。コーヒーは花が咲いてから収穫まで250日かかるが、この間害虫が発生しない訳が無く、全く農薬を散布しないで収穫する事は大変厳しい。3倍の人手と3倍のコストがかかり、収穫量は通常の1/6以下、それでようやく収穫できても、税関の検疫で虫が一匹でも見つかったら全て燻煙させられ、その時点で無農薬のレッテルは付けられなくなるそうだ。したがって日本には無農薬栽培の珈琲はほとんど入荷しないらしい。

お茶とかワイン、お米では新茶、ボジョレヌーボ、新米の表示で見慣れているが、コーヒー豆ではカルモ・シモサカ以外に新豆(ノーボ)という表示はほとんど見かけない。商社経由で入ってくる豆は新豆と表示したくてもそれが出来ない。ほとんど商社側で古豆とブレンドされて卸されてしまう。しかしカルモ・シモサカを小売しているブラウンチップだけは正真正銘の新豆を売っている。オーナー下坂さんがブラウンチップのためだけに選りすぐりの新豆を直送しているのだ。日本広しといえども生豆の新豆を売っているお店はおそらくブラウンチップ以外には無いと思われる。考えてみればノーボを飲めることは最高の贅沢かもしれない。

ここからはもう好みの問題だ。オールドビーンズが好みの人もいる。カルモ・シモサカのノーボ(新豆)は、有機肥料栽培で育てられた豆を収穫後、サッカーグラウンドほどの広場でゆっくり天日干しで自然乾燥させる。実はここが本当はものすごいことなのだ。乾燥期に雨が降ったらもう終わり、それゆえほとんどの生産者は機械で強制乾燥させる。しかし強制乾燥は効率的だが、豆の芯まで均一に湿度を抜く事は出来ない。下坂さんは本物に拘っている。天日干しで豆の湿度を11度まで落として、ようやく日本のブラウンチップに直送する。それがわずか年間僅か30表(一表=60kg)。そうして送られてきたノーボの味は、下坂さん曰くほんのり果実の甘みが残り、飲み終わった後フルーティな余韻が楽しめる最高の味だそうだ。交流会の参加記念にそのノーボを頂いた。去年の9月21日に花が咲き今年の9月14日に自然乾燥が終わり、船出し、10月31日に税関を通り昨日ブラウンチップに到着したばかりの正真正銘のノーボ。私はその頂いたノーボを持っていそいそとStudioK'sに向かった
。 

今回の戯れる会、紅一点初参加のTさんを含め6名で楽しんだ。メニューは@皆が持ち寄ったソフトを聴く A各種実験B珈琲の飲み比べ C番外でデジタルカメラの講習会と7時間の枠内で盛りだくさんの内容だった。

今日は私的には「いとしのエリー」がキーワードだった。初参加のKさんがレコードからCD−Rに焼いた金子晴美の「いとしのエリー」を持参された。同じ曲をCDで聴き比べてみた。CD-R(=アナログ盤から録音)の方がまろやかに聴こえた。一概には言えないが、CDは高域が鮮明で角が取れていない鋭角な音に聴こえた。聴きやすさではCD-Rの方だった。偶然にも後ほど今度は生の「いとしのエリー」を聴く事になるとは思いもよらなかった。

山本さんがベイシーで聴いた「HAIGH WAY」をオーテクの○秘カートリッジとベンツマイクロL0.4で聴かせて貰った。どちらも甲乙付けがたいほど素晴らしい音で、レコードでもこれほどダイナミックレンジが広いのかと、いつもながら驚かされた。わざわざベイシーまで行く必要などない。十分すぎるほど満足できる。およそ2ヶ月ぶりにk’sの音を聴いたが、山本サウンド健在なりで、あのレベルまで自分のシステムを持って行くのは至難の技であると感じた。

珈琲の飲み比べは楽しかった。持ち寄られた珈琲は@カルモ・シモサカ ノーボAカルモ・シモサカ ボルボンB但馬屋ブレンドCYさんブレンド。
カルモシモサカのノーボをじっくり味わった。今年初めて飲むノーボ。最初はどれがノーボか分からなかった。実は一番先に出されたのがのがノーボであり、私はこれを1kg980円のハナマサの豆かと勘違いした。なんだかんだと講釈を垂れても、所詮私の味覚はこんなものだ。下坂さんがあれほど苦労して本物に拘り続け、美味しい珈琲を飲んで欲しいと出荷したにもかかわらず、何だか申し訳ない思いだ。山本さんに言われてはじめてフルーティな味のような気になった。言われてみれば飲んだ後そんなような気がしないでもない.....。いや最後の一滴を飲み干した時口の中にほのかなフルティーな味が確かに残った。しかしカップテスターにはとてもなれそうもない。まああとは名誉の為に一言だけ自慢を。出された珈琲はだいたいどれが何かは飲み分けることができた。 

面白い実験をした。パソコン用スピーカーとサーロジックを繋ぎKEFとの聴き比べ、更にはスーパーツィーターを追加して聴いてみた。試聴結果の詳細は、まだ山本さんに確認が取れていないのでここでは書けない。ただ初参加のTさんの印象を聞いたところ、「それほど不自然ではなく、一応らしくは聴こえる」とのこと。これがパソコン用のミニスピーカーではなく、B&Wの805クラスであれば、ほとんどこれで一つのシステムが完成するのではないかと思うほど、一つの方向性が見えてきたことだ。私的にはブリロンとサーロジックの組み合わせを是非試してみたい。 

番外でデジタルカメラの話になった。今日初参加のKさん、実はとある光学器メーカのデジタルカメラ開発担当の方であった。デジカメのメッリト・デメリット、使いこなしと処理方法、今後の方向性その他諸々プロの立場からの特別レクチャーが開かれた。もちろんこれは予定外の突発メニューだが、私としては大変勉強になり、とても得した気分になった。カメラ好きの私にとっては勿論のこと、本職プロカメラマンの山本さんも、興味深く耳を傾けていらした。

Sutdiok’sを後にして高円寺まで戻り、Jazzのライブを聴きに行った。以前からそこのお店のママに誘われていたのだが、翌日の予定を考えて躊躇していたが、金曜日の夜会社まで電話があり「絶対来てよ」の一言が駄目押しとなった。ライブといってもライブハウスでの演奏ではない。喫茶店で月1回開かれるミニライブだ。スーツ姿に身を固め彼女同伴で格式ばって出かける六本木辺りの洒落たお店とはかけ離れている。それこそゲタ履きにどてらを引っ掛けふらっと寄れる、とてもアットホームなライブである。お客も近所のおっちゃん、バーさんをはじめ老若男女入り乱れ、わいわいがやがや皆でJazzを肴に楽しんでいる。気取った所がまるでない。これも高円寺の一つの文化だ。ステージも無い。演奏者と観客は1mも離れていない。生の太鼓やベースの音を身近でたっぷり堪能できる。 歌以外はPAなんぞ通さないから、耳を肥やすには持って来いだ。なによりも楽しい。
                    
そこで今夜は奇しくも3回目の「いとしのエリー」を聴くことになった。東北出身の長身美形のオリーブさんが歌う「いとしのエリー」。やっぱり生はいい。ベース、太鼓、ギターと即興で掛け合う緊張感がいい。たまにハプニングもある。しかしそこがまたライブの面白いところ。観客と和気あいあいとなって、お店全体がスイングしていた。

       

                    

今日は午前中は珈琲談義、午後からオーディオ談義、そして先ほどまでJazzのライブと目一杯休日を楽しんだ。実は明日は早朝からゴルフなのでもうとっくに寝ていなければいけないのだが、これを打ち込むまでは今日は終わらない。明日のゴルフはまたハードになりそうだ。                                                  
                              

11月1日
HP立上げ初心者の独白
珈琲の話を書いたら、何人かの方から興味ある情報を頂いた。「ここの珈琲は美味しいから一度行かれたらいい」という喫茶店に関する情報、「何処どこで焙煎したものがお薦め」という豆の情報等、とても嬉しくそしてありがたかった。近々出向いて行き、いずれ紹介されたお店なり豆に関する報告をしてみたいとは思う。

ところが、一方でHPは全国区だという事が頭から完全に飛んでいた。地元の阿佐ヶ谷だの新大久保だのローカルな地域の話を書いても、東京近辺の方以外にはピンとこないばかりか、面白くも何ともない。これがOrtofonのSPUの話ならオーディオファンであれば同じ土俵で読み、語ることが出来る。ある方からメールを頂いて、HPの運営はこういうところが難しいことを教えられた。オーディオとかJazzとか珈琲とかのカテゴリー別に日記を付けてみようか?いやそれは面倒だ。

HPを立上げて4ヶ月ほど経つが、私のHPを訪問してくれる方々の事を、これほど意識したことはなかった。昨日はあるJAZZ喫茶での出来事を書こうと思ったが、読み手の方を意識しすぎて、キーボードの打ち込みの指が止まってしまった。もともとその日の出来事を気軽に思いついたまま脈絡なく打ち込んでいたが、ちょっと壁にぶち当たってしまった。そんなことどうでもいい、好き勝手に書いて、好き勝手に読んでもらえばいいか、読み手が決める事だと開き直ってはみたものの、私は誰に向けて発信しているのだろうか?と自問自答しながら堂々巡りをしている。少しばかりブルーな11月の始まりだ。


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